【野球】崇徳・応武篤良監督、意識改革から来夏甲子園出場狙う

 崇徳高校は、中国大会の準々決勝で創志学園に4-6で敗れ、26年ぶりの4強には届かなかった。三回までに3点を先制。4-4の八回に2点を許し、接戦をものにすることはできなかった。

 それでも夏の広島大会が終わり、8月1日から指揮を執る応武篤良監督(60)の下、チームは着実に力をつけている。

 崇徳は1976年春のセンバツで優勝。春夏合わせ5度の甲子園出場があるが、93年春を最後に甲子園から遠ざかっている。応武監督は同校のOBで、新日鉄君津(現新日鉄住金かずさマジック)や早大監督時代には数多くの選手を育て、チームを常勝軍団へと導いた。早大では斎藤佑樹(日本ハム)や福井優也(広島)、越智大祐(元巨人)らをプロの世界へ送り出した。

 応武監督が就任して最も変化があったことは精神面だ。就任初日のミーティングからナインは「甲子園」という言葉を頻繁に耳にするようになった。目標としていても遠いものと捉えがちになっていてもおかしくはない。毎日のように言葉にすることで、高い意識を持たせて練習に打ち込ませるのが狙いだった。

 「監督に刺激を受け、みんな本当に甲子園に出たいと思うようになった」と捕手の池上歩主将(2年)。意識改革により、普段の練習はより熱を帯びたものになりチーム内競争は以前にも増して激しくなった。近年、広島の高校野球界は広陵と広島新庄がリードする。そのあとに呉や広島商、瀬戸内などが続く。2強の牙城は高いものの、崇徳には有望な選手が多く在籍しており決して越えられない壁ではない。

 応武監督は「長い時間、甲子園には出ていない。何とかそのグラウンドに立たせてやりたい」と力を込める。目標としていたセンバツ出場は難しくなったが、来夏の広島大会で頂点に立つために選手たちを導いていく。(デイリースポーツ・市尻達拡)

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