【野球】日本ハム斎藤佑“怪物”ヒントに原点回帰 CSに向け猛アピール

 CSに向けて猛アピールする斎藤佑樹
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 プロ8年目の日本ハム・斎藤佑樹投手(30)が、CSで戦力となるべく“原点回帰”を図っている。そのヒントとしているのは…同じ甲子園V右腕の“怪物”だった。

 斎藤佑は腰痛が完治した8月中旬以降、2軍でリリーフに回った。1軍で今季初の中継ぎ登板となった10月2日・西武戦では、磨きを掛けてきたフォークを武器に八回の1イニングを無安打無失点に抑えた。栗山監督も「腕の振れる感じが良かったし、内容的にも良かったですね」と高評価。下克上を期すCSに向けて猛アピールに成功した。

 「CSに向けて大事な試合が続くと思う。目の前の打者、一人一人を一生懸命抑えられるようにしたいです」と話していた斎藤佑。ここまで状態を上げてきた要因はどこにあるのか-。

 8月中旬。千葉・鎌ケ谷の2軍施設で、真っ黒に日焼けした斎藤佑を取材した。投球する上で今最も意識している部分を聞くと「腕を上げること」と説明。そのために「松坂さん(中日)を見ていたら、無理なく腕を上げられているような気がしてね」と、38歳シーズンで復活した“平成の怪物”の映像を見て研究していることを明かした。

 変化球主体の投球を続けていると自然と腕が下がり、横振りになりがちだと言う。“原点回帰”で縦振りにすることで持ち球のキレが増し、フォークの落ち幅も大きくなる。さらに、昨秋キャンプから続けてきた「ステップする際に左肩が上がってしまうこと」についての修正も進んでおり、より体の前でリリースできるようになってきた。

 松坂が夏の甲子園を制した8年後の06年夏、甲子園で同じく頂点に立った斎藤佑。記者が見る限り、徐々にその当時のフォームに近づいてきているように思う。このままでは終われない。30歳を迎えた斎藤佑が“怪物”をヒントに、生き残りを懸けて戦っている。

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