【芸能】滝沢プロデューサーとジャニー社長の違いは…タッキーはCDデビューに積極的か

 10日に解散したタッキー&翼の滝沢秀明(36)が年内一杯で引退し、プロデュース業に専念することを発表して世間を驚かせた。Jr.育成と舞台などの演出を手がけるジャニーズ事務所・ジャニー喜多川社長(86)のプロデュース業の後継者として、来年から第二の人生を歩む。「ジャニーさんに人生を捧げる」と語った滝沢と社長の考え方に違いはあるのだろうか。これまでのコメントから2人の思想の相違を探る。

 社長の意志を継ぐ滝沢は「ジャニーさんには勝てない」とじかに触れてきた希代の感性に脱帽する。継承したい点については「対話」と「ユー、やっちゃいなよ」精神を挙げた。

 「ジャニーさんは本人たちの意向を一番に大事にする方。ある程度は会社あっての活動ですが、そのグループの向かっていく方向やビジョンは本人の思いを大事にしたい。その考えはつないでいかないといけない」

 滝沢は「対話」の重要性をまず第一に挙げた。次にジャニーズのタレント育成に欠かせないジャニー社長の代名詞「ユー、やっちゃいなよ」に触れた。この言葉を投げられた時は、これまでの自分自身をアピールするチャンスに加え、新たな自分を発見する機会にもなり、即興性や適応力が身につく。普段からとっさの事態にも対応できるようにとレッスンにもより力が入るようになり、個別の持ち味を開拓する心構えも芽生える。強制ではなく、やんわりと行動を促す“魔法の言葉”だ。

 滝沢もキャッチーな言葉そのものをまねすることが重要ではなく、若い世代の可能性を広げるために必要な精神と理解している。「チャンスってね、その瞬間にくるものだと思う。あの『ユー、やっちゃいなよ』は、本当にその時にやらないと後悔(するもの)。セリフは言いませんが、思いは継承したい」と自身も若手の背中を優しく押し出すつもりだ。

 滝沢のコメントからは、ジャニー社長の精神を全面的に受け継ぎたい思いがうかがえる。尊敬する社長の考えと違いがあるとすれば、CDデビューへの比重のかけ方かもしれない。滝沢は今後、自身が手がけていくプロデューサーの仕事について次のように語った。

 デビューまでのプロデュースをする可能性があり、「今後のデビューのグループもあるのかな。実力があるグループはたくさんありますからね。ただ、CDを出していないだけのグループがたくさんある」と現状を分析する。ダンス技術や飲み込みが早い昨今のJr.の実力は目の当たりにしており、「いつデビューしてもおかしくないなと個人的には思ってます」と、力をつけたJr.のCDデビューをより積極的に行いたい思いをにじませた。

 ジャニーズのタレントにとって、CDデビューは大きな目標の一つだ。CDデビュー後は本人らのさらなる精進が必要となるが、グループとしてのツアー、冠番組など楽曲と共に注目度が上がり、個別の活動も増える。最近のデビュー事情を振り返ると、14年にデビューした7人組「ジャニーズWEST」から、今年5月の6人組「King&Prince」がCDデビューするまで4年かかった。その間には、“デビュー打ち止め説”が流れたこともあった。

 ジャニー社長は近年、しっかりと見極めてからCDデビューのゴーサインを出す傾向がみられる。「レコードがすべてじゃない。やることは芸能界、一杯ありますからね」と語るように、舞台、映画、テレビ出演もデビューの一つと考えている。昨年はJr.がメーンを務める帝国劇場公演が実現。ほかにも、日生劇場、シアタークリエ、EXシアター六本木など舞台やコンサートを始め、映画、テレビ、YouTubeと活躍の場が増えている。社長は「いい仕事を頂いている」とすべてに感謝している。

 今ある仕事のありがたみも感じて欲しいと願いながら、じっくりと育成を進めている印象が強い。もちろん、CDデビューを望むタレントと話をしながら、実力も十分と感じ取れば、迷わず送り出している。

 2人は以前に、CDデビューに対する考えを舞台「滝沢歌舞伎」取材会で語っていたことがある。社長が「舞台も立派なデビューだよ」と語れば、滝沢は「まあ、それは、そうなんだけどね」と返答する一幕があった。

 ジャニーズのタレントがCDデビューに寄せる特別な思いも実感してきた滝沢は、現役の経験も生かしていくことだろう。滝沢プロデュースのCDデビュー第1号がいつ誕生するのか。楽しみに待ちたい。(デイリースポーツ・上野明彦)

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