【野球】東大・浜田監督が考える“教育メソッド”「野球は頭がよくなるスポーツ」

 実践すれば、東大合格も夢ではない!? 1日に東大グラウンドで開催された「東大球場スポーツデー」。5~9歳の児童64人が野球教室を楽しむ傍らで「賢い子どもの育て方」と題した講座も開講され、保護者たちが熱心に聞き入っていた。

 グラウンドで子どもたちが夢中でボールを投げたりバットを振ったりする中、スタンドではその保護者たちは真剣な表情で“青空教室”に参加した。講師役は東大・浜田一志監督。部活との両立を掲げるAi西武学院の塾長という顔も持つ指揮官が考える教育メソッドは、ユーモアを織り交ぜながら説得力も十分の内容だった。

 浜田監督は「学力は遺伝しません」と明言した。つまり、先天性のものではなく努力次第でどうにでもなるということだ。発達心理学の観点から、自発性が芽生える幼児後期(3~6歳)と勤勉性を覚えていく児童期(6~12歳)の過ごし方が重要になってくると説いた。

 どのように幼少期を過ごせば、子どもたちは賢く成長していくのか。最高学府の野球部指揮官は「学力というのは脳への伝えやすさ。とにかく刺激を与えること」とポイントを説明。3~12歳の時期に発達させるべく、幼いころから指先を使う習い事を勧めた。

 裏付けするデータは浜田監督が東大生を対象に「5~9歳のころ、どのような習い事をしていたか」ということを調査したアンケートから出ている。1位は水泳、2位はピアノ・電子オルガン、3位は野球・ソフトボールという結果から、上位を占めた習い事に共通するのは「指を使うこと」。賢い子どもへと育っていくカギは「指」にありそうだ。

 脳は発達することで大きく、重くなっていく。支えるためには、スポーツで背骨を鍛えることも効果的だと浜田監督。中でも野球は集団スポーツという点が好ましいと指摘した。ボールを投げたり、打ったりと指を使うのはもちろん、チームワークも必要。戦術が豊富で必然的に考える力も向上していく。

 昨年までのエース・宮台康平投手(現日本ハム)ら秀才プレーヤーがいることから、浜田監督が力説していた「野球は頭がよくなるスポーツ」という理論もうなずける。子どもに何を習わせるべきか悩んでいる保護者がいるならば、迷わず野球を勧めたくなる講演だった。(デイリースポーツ・佐藤敬久)

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