【野球】オリックス高卒2年目・山本の凄み 外野に打球を飛ばされたのは、わずか2度

 オリックス高卒2年目・山本由伸投手の存在感が際立つ。4月24日に出場選手登録されてから、5月7日現在、登板7試合で7回無失点。防御率0・00の安定感もさることながら被安打2本。さらに特筆すべきは、外野に打球を飛ばされたのがわずか2度という点だ。(データは共同通信デジタル)

 まず許した2安打は、4月26日の日本ハム戦で大田に許した遊撃内野安打と同じ試合で近藤に打たれた右前打。また、外野に打球を飛ばされたのは近藤と、4月28日のソフトバンク戦で中飛を打たれた今宮のみ。内野を越えられたのは対戦打者23人の内で2人だけだ。

 今季ここまでで、打たれた打球タイプは飛球=2、ゴロ=15。球種別で見ると直球で飛球=2、ゴロ=2。他の球種はいずれもゴロで内訳はカットボール=5、カーブ=1、フォーク=7。外野に打球を飛ばせない要因として、相手に飛球を打たれていない点。今季100球以上を投げた投手を対象にしたコースを突いた割合を示すコーナー率は、山本が6番目に良い11・0%となっている。

 一方、同条件で空振りを奪った割合が高い投手はオリックス・増井=19・1%、ロッテ・内=18・4%に次いで山本が3番目の17・0%だった。

 今季、山本の6奪三振の内訳は右打者から5、左打者から1。決め球の球種はカットボール=3三振、フォーク=3三振。7試合の登板で走者を許したのは1試合のみ。残り6試合はいずれも打者3人で抑えるパーフェクトの内容だった。

 ちなみに直球の今季最速は、プロ初セーブを挙げた5月1日・西武戦で計測した154キロ。さらに同戦では、鋭く曲がるカットボールが148キロを計測。ここまで7試合の平均球速も144・8キロを出している“高速カット”が効果を示している。

 山本の全投球の中で投じた最も高い球種は直球=36・0%。次いでフォーク=35・0%、カットボール=27・0%、カーブ=2・0%。カウント別の球種比率を見ると、2ストライクの時は直球が57・1%、1ボール2ストライク時は直球が55・6%と、大きな割合を占める。

 一方で2ボール2ストライク時は直球が20・0%となり、カットボールが最も多い40・0%。3ボール2ストライクでは、対照が2球のみで、フォークとカットボールの1球ずつだった。

 1軍昇格前の今季2軍戦は6試合に登板して2勝。24回1失点で防御率0・38。最初の3試合は先発登板だったが、4月中旬からの3試合でリリーフに。1人の打者も出塁させない投球でのアピールだった。

 最近では守護神・増井につなげるセットアッパーとしての役割を担うこともある若干19歳の右腕は現在4ホールド、1セーブ。与四死球0の制球力も見落とせない。(デイリースポーツ・記録係)

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