【芸能】ジャニーズ事務所 写真、ネット解禁から1カ月半…なぜ公演中の写真は不可なのか

 ジャニーズ事務所が1月31日に所属タレントの写真を条件付きでネット解禁してから、約1カ月半が経過した。その後も段階的に緩和が進んでいるものの、「舞台やコンサートなど公演中の写真」などが制限されており、全面解禁には至っていない。公演時の写真を制限する意図とは何だろうか。

 現在の掲載条件を確認すると、「記者会見、囲み取材、舞台あいさつなどタレント登壇時の写真は原則3枚まで」ネット掲載が可能。2月12日から、V6・岡田准一(37)の主演映画「来る」(19年公開)の情報解禁と共に、事務所や制作サイドが配信した提供写真も1枚に限り使用が可能と緩和が進んだ。

 一方、「二次使用の禁止」「コンサートや舞台など公演中の写真は掲載不可」と制限事項は現在も残る。

 線引きが難しい状況もあった。今月15日、新6人組アイドルグループ・King&Princeが都内でイベントを行い、5月23日に初シングル「シンデレラガール」でデビューすることを発表。楽曲を初披露した。会場で報道陣に配られた用紙には「インターネット上での写真掲載はパフォーマンス時の写真以外とさせて頂きます」と注意書きがあった。公演ではなくイベントであっても、パフォーマンス写真はNGという事例に直面した。

 公演中の写真を解禁しない理由を探っていくと、ライブや舞台をまだ見ていないファンに楽しみを残しておきたいという事務所側の思いが感じ取れる。ダンスや歌の模様に加え、衣装写真の拡散も気に掛けている。ファンにとって楽しみの一つでもある衣装がネットに掲載されれば、目にする機会は増える。時代の流れを見ながら緩和を進めていく一方、公演中の模様は「温存した方がファンにとって、楽しみが残って良いのでは?」という思いが、さらなる緩和を押しとどめているようだ。

 今回のKing&Princeの事例は、どう判断すべきなのだろうか。イベントであり、登壇時の衣装はパフォーマンス時を含めてずっと一緒だった。どのみち衣装がネットで解禁されるのであれば、「歌唱中の写真を解禁しても変わりないのでは?」と感じる。

 一方、イベント自体を公演の一部と見なす考え方もある。イベント中のパフォーマンスであっても、コンサート全体の歌唱部分を切り取ったもので“温存”の対象と想定するならば、「公演中の写真は掲載不可」という条件に触れる。

 線引きが難しいケースとなったが、現時点ではイベント中の歌唱も制限の対象だった。今回の事例は、捉え方次第だろう。公演時の写真を解禁することに比べると、「イベント中のパフォーマンス」写真は、緩和の余地がありそうだ。

 ジャニーズは動画投稿サイト「YouTube」の公式チャンネルを初開設し、「ジャニーズJr.チャンネル」を21日から配信とネットでの活動を開拓している。何を残し、どのように切り開いて行くか。ジャニーズが今後、ネット戦略をどう展開していくのか、注目が集まる。(デイリースポーツ・上野明彦)

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