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【野球】セ新人王の中日・京田“憧れの人”との対面に見えた成長の跡

新人王を獲得した京田(左)と源田=11月20日
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 2017年のプロ野球を盛り上げた、メインキャストの1人と言っていいだろう。セ・リーグ新人王に輝いた中日・京田陽太内野手(23)だ。141試合に出場して球団新人記録の149安打、リーグ2位の23盗塁。遊撃のレギュラーを堂々と務めあげた。

 ドラフト上位候補だった昨年、アマ野球担当として彼を頻繁に取材していたが、これほどの活躍は失礼ながら予想外。プロの舞台で過ごした1年で、心身ともに大きく成長したのだろうと感じる。

 今年2月のキャンプで会った際は、当然ながらまだまだ初々しかった。阪神とのオープン戦が雨天中止となり、室内練習場で近況を尋ねると、興奮気味に「さっき、鳥谷さんとすれ違ったんですよ」と話していたことを思い出す。自ら「マニアです」というほど憧れの存在。日大時代は、鳥谷の守備の動画を視聴するのが日課だった。初めて遭遇した“ナマ鳥谷”に「女の子がジャニーズとかアイドルに会って、キャーキャー言うのと同じ心境ですね」と照れ笑いしていた。

 ただその時、ルーキーらしさをほほえましく感じた一方で、感心したこともあった。光星学院出身の阪神・北條とは同学年で、青森山田時代にしのぎを削ったライバル。こちらが「紹介してもらって、あいさつすれば?」と話を振ると「いや、まだ自分はそんな立場じゃないので」とキッパリ言ったのだ。

 「今、自分が行っても、鳥谷さんにしてみたら『誰?』みたいな感じでしょうし。ちゃんとできるぐらいになれば、行きたいですね」。京田はそう理由を説明した。憧れの人にあいさつするのも、自分が何者なのか、プロでわかる結果を残してから-。日大時代も、とにかくきっちりとしていた印象があったが、自ら定めた『ルール』を守る姿に、意志の強さをあらためて感じた。

 10月初旬、神宮球場で次に会った際には、漂う雰囲気もガラリと変わっていた。シーズンの活躍で先入観があったのかもしれないが、余裕というか自信のようなものが感じられた。そういえば…と思い出して、鳥谷のことを尋ねると「今はもう、お会いすればあいさつしますよ」との答えが返ってきた。自身を尊敬してやまない即戦力ルーキーを、鳥谷もあいさつに来る前からちゃんと認識していたそうだ。

 ひと目見るだけで舞い上がっていたのは、まだ数か月前の話。そこからプロの荒波にもまれながら誰もが認める成績を残し、憧れの人ともしっかり向き合える有望な若手になった。来年もその先も、着実に一流選手への階段を上っていくであろう京田の歩みが楽しみだ。(デイリースポーツ・藤田昌央)

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