【野球】元スーパー中学生の日本代表2人に注目 秋季大阪大会8強入りの原動力に

 近大付・大石
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 高校野球は、各地で来春のセンバツ出場校選考で重要な参考資料となる秋季大会が開催されている。全国屈指の激戦区・大阪では、7日に準々決勝が行われる(愛媛国体出場の大阪桐蔭は3日に準決勝進出済み)。ここまで勝ち上がってきた近大付、履正社には今後が楽しみな元日本代表選手がいる。

 近大付は2014年以来の8強へ進出。今年はエース・大石晨慈投手(2年)がチームを支えている。

 中学時代は、ドジャース・ダルビッシュらもプレーした羽曳野ボーイズに所属。エースとしてジャイアンツカップ制覇に貢献し、U-15日本代表にも選出された。中3時はテレビ番組の企画でロッテ・井口と対戦し、直球で空振り三振を奪った。

 中学卒業前は日大三などから勧誘されたが、地元の近大付への進学を選択。1年夏から1番を背負ってきた。ただ、ここまでは期待に応えられていなかった。

 今夏の大阪大会は1回戦・大商大堺戦に先発し、4回3失点でチームは敗戦。「僕のせいで負けた試合だった。(中学時代の実績で)調子に乗っていたし、高校では自信をへし折られた。普段の立ち居振る舞いもだし、躍動感のある投球をしようと心掛けている」。新チームになってからは倒れかけるほどの走り込みで自らを追い込み、今秋の飛躍へつなげた。

 近大付は1990年のセンバツを制した強豪だが、2008年夏を最後に甲子園から遠ざかっている。来春のセンバツへ向けて、7日の秋季大阪大会準々決勝・箕面学園戦は負けられない試合となる。

 今春センバツ準優勝の履正社は、新チームで今秋ドラフト1位候補・安田尚憲内野手ら3年生の主力がごっそり抜けた。伸び盛りのチームで正捕手を任されたのが、野口海音(みのん)捕手(1年)だ。

 中学時代は松原ボーイズでプレー。昨年はU-15日本代表で主将を務め、4番にも座り、及川(横浜)らと準優勝に貢献した。身長171センチ、体重79キロのがっちりした体形の右打者で、中学時代は通算45本塁打。履正社では今夏の大阪大会からベンチ入りした。

 公式戦初先発となった秋季大阪大会2回戦・西野田工科戦では、公式戦1号を含む2安打3打点。その後も全試合でマスクをかぶり、4回戦・初芝立命館戦では2本塁打を放った。

 今後も活躍すれば、海音という印象的な名前も注目を集めそうだ。父・幸雄さんがダイビングのインストラクターを務めているため、長男・万太(まんた)、次男・仁平(じんべい)とともに、海にまつわる名前がつけられた。幼い頃から海で泳ぎ、素潜りで15メートルを潜れるという。

 泳ぎのセンスもあるが、将来は打てる捕手として、プロ入りを目指す。岡田龍生監督(56)は履正社OBの阪神・坂本と比較して「人間性、視野の広さとかはまだまだだけど、パワーは坂本の同時期よりも上」と言う。ヤクルト・山田哲人、オリックス・T-岡田らを育ててきた指揮官の下、どのような成長曲線を描くのか注目したい逸材だ。

 履正社は7日の秋季大阪大会準々決勝で、大商大堺と対戦する。2年連続のセンバツ出場に向けて、野口の攻守にわたる活躍が期待される。(デイリースポーツ・西岡誠)

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