【野球】ロッテ“助っ人3兄弟”の関係に変化が!?

 最下位のロッテで、“助っ人3兄弟”と呼ばれているのがペーニャ内野手(35)、パラデス内野手(28)、サントス外野手(29)だ。

 ペーニャとパラデスがドミニカ共和国出身で、サントスはキューバだ。国は違うが、公用語はスペイン語とあって3人でいつも仲良くコミュニケーションを取っている。

 今季、野手助っ人は新外国人のダフィー内野手(28)、パラデスでスタートしたが、開幕から2人そろって絶不調。そこでフロントは5月末に第3の外国人野手としてサントスを獲得した。その後もさらなる補強を断行し、6月9日に大物ペーニャの獲得を発表。ダフィーは2軍落ちとなった。

 どんな世界にも“格”がある。ペーニャのデビューは6月18日の巨人戦(東京ドーム)だったが、その試合後のこと。ペーニャが先頭に立ち、その後にパラデス、サントスが続いた。ペーニャは日本在籍4年で71本塁打の実績を持ち、身長191センチ、体重118キロの威風堂々たる体格を誇る。2人を引き連れる姿はまさに「兄貴分」で、パラデス、サントスは「弟分」だ。どこの球場に行っても、3人の並びは決まっていた。球団関係者たちも、「あの光景は実にわかりやすい図式になっている」と感心している。

 もっとも、ペーニャの加入で息を吹き返したのがパラデスだ。球団関係者の間でも、「ペーニャの加入で変わった。すごく明るくなった」と証言する。ともにドミニカ。話しやすいのだ。

 このペーニャ、実は教え好きの性格で、日本球界では後輩のパラデスにアドバイスを送っている。打撃練習中でもキチンと振ること、日本の投手の持つ球種、そして攻め方…「日本でいろいろ経験している」とパラデスも信頼している。

 さらにスペイン語での会話で、「細かいニュアンスも伝わっているようだ」(田原通訳)。そんなペーニャ効果か、この頃からパラデスの成績が上昇カーブを描き始めた。6月18日時点の打率は2割そこそこだったが、およそ1カ月後の今月19日終了時点では・241。四球数、打点も増えて、4番に座り続けている。

 ところが最近、そのペーニャに少し元気がない。19日終了時点で17試合に出場しているものの、期待されている本塁打が出ていないからだろう。そんな折りも折り、試合後に衝撃のシーンが。なんと、3人の前を行くのはパラデスで、その後ろにはちょっと首をかしげて続くペーニャの姿があった。

 1、2番を任せられているサントスはこの2人とは打線での役割が違う。末っ子的な雰囲気でマイペースを貫いている。実にわかりやすい構図がまたあった。

 後半戦、最下位ロッテは2連勝といいスタートを切った。チームの浮上に向けては、サントスがチャンスメークし、ペーニャが豪快な1発を放ち、パラデスが刺激を受けるのが理想の関係。ロッテ“助っ人3兄弟”の動向が気になって仕方ないこの頃だ。(デイリースポーツ・菊地順一)

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