【野球】センバツV左腕・ヤクルト高橋が復活 楽しみな“左のライアン”の成長

 2014年、甲子園を沸かせたセンバツV腕が“復活”した。ヤクルト2年目、高橋奎二投手(20)が6日、イースタン・リーグのロッテ戦(戸田)で、昨年5月1日のイースタン、DeNA戦以来となる約1年ぶりのマウンドに上がった。

 緊張の面持ちで先発マウンドに上がると、GWにつめかけたファンから「待ってたよ~!」と大歓声を浴びた。

 右足を高く上げるフォームから「左のライアン」の異名を持つ左腕。先頭・三家に対しての4球目。球団のスピードガンで「人生MAX」という150キロをマーク。見逃し三振に斬った。球速に本人も「自分でも驚いてます」と白い歯を見せた。

 復活マウンドは1回無安打2三振。高津2軍監督は「ドキドキだったし、不安だったよ~。でもしっかり投げてくれたよね。若い選手が出てくるのは楽しみ」と目尻を下げた。

 昨年のプロ初登板で3回無安打3三振と最高のデビューを飾った。しかし、その2日後の練習で左肩が「ジュッてきた」と突如異変がおそった。「肩と肘は、やった(痛めた)ことがなかったから」と京都・龍谷大平安時代にも経験がないという左肩痛を発症。右も左も分からないリハビリ生活が始まった。

 「(診断結果は)特に出なくて。どの方法が良くて、悪いのか、わからなくて手探りでした」。焦る気持ちを隠しながら、再び投げられることを信じて、懸命にトレーニングに取り組んだ。長い道のりだったが、「復帰登板できてうれしい」。打者に対して投げたことで課題も見つかったが、前向きに捉えた。

 20歳の誕生日でもある14日の日本ハム戦(戸田)で2度目の先発を務めた。プロ入り初めて安打を許し、「初めてのセットポジション。緊張して一瞬、投げ方を忘れました」と戸惑いつつも、冷静さを取り戻し1回1安打2三振で、得点は許さなかった。

 日本ハム戦の試合前には、戸田で調整を行っていた大先輩の左腕・石川から「どうやったら150キロ出るの?」と聞かれたという。誕生日翌日には初めてビールを口にした。「まずかった」と苦笑い。まだまだ発展途上の20歳だが、その成長が楽しみで仕方ない。(デイリースポーツ・疋田有佳里)

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