ノムさん、バレ新記録なら「日本の恥」

 南海OBで阪神、ヤクルト、楽天などで監督も務めた野村克也氏(78)が8月31日、ヤフオクドームで行われたソフトバンク‐楽天の試合前セレモニーに、門田博光氏(65)とともに出席。イベント後の会見では、日本記録であるシーズン55本塁打に到達目前のヤクルト・バレンティン外野手(29)について、得意のぼやきをさく裂させるなど、会見場は“ノムさん劇場”と化した。

 驚異的なペースでホームランを量産するヤクルトの主砲について、ノムさんがぼやいた。「王の記録(55本塁打)が破られそうじゃん。面白くない。アメリカのメジャーのお払い箱が記録なんて、日本野球の恥だよ」。くしくも30日、自身のシーズン本塁打記録である52本に並ばれた。残り試合を考えれば、新記録の達成は時間の問題だが、ノムさんにとっては、これが面白くない。

 もともとメジャー挑戦する日本人選手が多い現状には疑問を投げかけている。それゆえに「破るなら、日本人に破ってほしかった。(投手にも)プライドはないのか」とぼやきは止まらなかった。

 30日から開催されている、パ・リーグの自球団の歴史や伝統に関係するユニホームを着用してプレーする「レジェンド・シリーズ2013」。野村氏と門田氏は、南海のレジェンド選手として、始球式に登場。通算657本塁打でプロ野球歴代2位の野村氏と、567本で同3位の門田氏が、少年野球選手の始球式にかつてのユニホーム姿で打席に立った。王貞治ソフトバンク球団会長(73)も、マウンドで見守った。

 「あか抜けしないユニホームだな。最後に嫌な辞め方(監督解任)したから、いい感じをもっていない」と最後までぼやき倒した野村氏。願いは、ともにイベントに出席した本塁打記録保持者、王会長を超える和製大砲の出現だ。

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