いよいよプロ野球が開幕した。開幕カードの３連戦を終えて、セ・リーグは巨人が、パ・リーグはソフトバンク、楽天が３連勝と絶好のスタートを切った。一方で昨年最下位に終わった中日、オリックスはともに３連敗と苦しい幕開けとなった。開幕ダッシュはリーグ優勝へと結びつくのか、最近１０年のセ・パの４月成績（３月含む）を検証する。

　【０７年】セ…巨人が１６勝１１敗で首位。前年最下位の横浜が１４勝１０敗で２位キープ。

　パ…ソフトバンクが１８勝１１敗１分けで首位。２位西武、３位ロッテまでが貯金を作った。

　【０８年】セ…阪神が１９勝７敗１分けで飛び出したが、最終的には優勝を逃す。

　パ…西武が１８勝１２敗１分けでトップ。２位楽天、３位日本ハム、４位ロッテまでが５割以上。

　【０９年】セ…１４勝７敗２分けで巨人が２位ヤクルトに２・５差。

　パ…球団創設５年目の楽天が１３勝９敗で、初めて４月首位に立った。

　【１０年】セ…１位巨人は１９勝１０敗で、貯金２桁に迫るハイペース。

　パ…勝利数では西武、ソフトバンクが２０勝だったが、１９勝１２敗１分けのロッテが勝率１位。

　【１１年】東日本大震災の影響で開幕が遅れた。

　セ…９勝５敗２分けでヤクルト、広島が首位タイ。

　パ…日本ハムが１０勝５敗で１位。４位までが１・５差。

　【１２年】セ…前年同様、首位が２チーム（中日、ヤクルト）。

　パ…日本ハムが１７勝９敗で抜け出す。

　【１３年】セ…巨人が１８勝８敗２分けの貯金１０。２位阪神が貯金３（１５勝１２敗２分け）で、３位以下が借金。

　パ…貯金は首位の西武（１８勝９敗）だけ。

　【１４年】セ…１８勝９敗の広島が２位阪神（１９勝１０敗）に０差の首位。

　パ…オリックスが１９勝８敗の勝率・７０４で、２位ソフトバンクに３差。

　【１５年】セ…１位巨人から５位阪神まで２・５差。広島だけが借金７の出遅れ。

　パ…日本ハムが１６勝９敗でトップ。最下位オリックスとは７差。

　【１６年】セ…最終的に３位のＤｅＮＡが９勝１８敗２分けの最下位だった。

　パ…首位ソフトバンク（１４勝８敗３分け）と２位ロッテ（１７勝１０敗１分け）はゲーム差なし。

　この１０年で４月首位球団のリーグＶは、セが巨人の３回（０７、０９、１３年）。パは０８年西武、１２年日本ハムの２回しかない。重要とされるスタートダッシュだが、４月首位が必ずしも優勝には結び付いていないことが分かる。（デイリースポーツ・堺義彦）