【野球】巨人・戸根、見せるか若手の意地 大型補強でライバルと競争

 言葉の端々に強い覚悟がのぞいた。大型補強を敢行した巨人。競争箇所が多岐にわたる中、注目の1つが中継ぎ左腕。FAでソフトバンクから森福が加わり、層が増した。昨季、山口鉄とともにそのポジションを担った戸根は「戦力が充実した。(森福、山口鉄に)勝てるのは若さしかない。厳しいレベルを勝ち抜いていかないといけない」と表情を引き締めた。

 今季が3年目。1年目は46試合に登板し、防御率2・88と順調なスタートを切った。だが、昨季は開幕1軍に名を連ねながらも、3度の登録抹消を経験。結果、42試合登板にとどまり、防御率4・50と数字を落とした。

 「力負けした」と素直に口にした左腕。巻き返しへ「ペースを速めてやっています」と、すでにブルペン投球を敢行するなど着々と状態を仕上げている。その一方、自宅などグラウンド外ではパソコンと対峙(たいじ)。打者の傾向と対策の吸収に時間をかけている。「セ・リーグの各球団の主力打者はすべて見た。傾向がはっきりしている人もいる」。体と頭で“野球漬け”の日々を送り、昨季の雪辱への準備を重ねている。

 キャンプは1軍スタートで、先発適性テストも行われる見込み。50試合登板を目標に掲げている左腕だが「中継ぎで活躍する目標もあるが、大学時代は先発だったので、先発も対応できる。やれと言われたところでやります」と前を向いた。新戦力がズラリとそろって行われる巨人キャンプ。その中で戸根ら生え抜き若手の意地にも注目したい。(デイリースポーツ・野畑圭司)

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