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【競馬】スーパーホース出にくくなった訳 日本競馬のレベルアップで実力拮抗

人気馬3頭のたたき合いとなった有馬記念のゴール前
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 サトノダイヤモンドの有馬記念優勝で幕を閉じた16年の中央競馬。どの馬が年度代表馬の各部門タイトルを獲るのか興味深いところではあるが、今年のJRAの平地G1全22レース中、複数勝利したのがキタサンブラックとサトノダイヤモンドの2頭しかいなかった点は個人的に興味深い。最近は以前ほど抜けた馬が生まれにくくなっているのではないか-。その要因がどこにあるか、福島県・ノーザンファーム天栄の木實谷雄太場長に分析してもらった。

 「今年、牧場で調整した馬でもG1を勝たせていただきましたが、枠順や展開、天気、馬場…。どれかひとつでも違っていれば結果が変わっていたかもしれないと思えるものばかりでした。このように近年の日本競馬は血統、調教ともにレベルアップが顕著で、以前ほどトップホースたちの実力差がない時代になっています」。さらに木實谷場長はこう続ける。

 「普段の体調管理はもちろんですが、個々の馬の適性を見極めてレース選択をしていかなければならない時代だと感じています。私もレース選択に関わるケースが増えてきましたが、今年は意図的に馬の適性面を考慮して関東圏以外の遠征も積極的に行ってきました」。福島県のノーザンファーム天栄所属馬は15年、関西圏での勝ち鞍が1桁にとどまっていたが、16年は20を越える勝利数を挙げたという。馬づくりの現場の意識は少しずつ変わっているということだろう。

 「当然、遠征競馬となれば輸送などのリスクもありますが、輸送のケアも含めての管理技術だと思えますので、これからもノウハウを蓄積していき、どの競馬場でも最大限のパフォーマンスを発揮することができるように努力していきたいと思っています」。

 16年は秋の古馬G13戦(天皇賞・秋→ジャパンC→有馬記念)全てに出走した馬は一頭もいなかった。それを見ると、各陣営が馬の適性を求めてローテーションを組んでいることが分かる。

 予想する側にとっても、馬の能力が高いレベルで拮抗(きっこう)し、舞台適性が予想ファクターに加わることもひとつの面白さではないだろうか。

 14戦12勝(G17勝)の輝かしい成績を残したディープインパクト。このような誰が見てもスーパーホースと思わせるようなスターは、これから現れるのだろうか。現時点でキタサンブラックとサトノダイヤモンドが一歩抜け出した感がある中、それに追随する馬が現れるのか-。17年の競馬シーンからも目が離せない。(デイリースポーツ・刀根善郎)

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