【野球】プロ野球のエースナンバーは「18」か「19」か

 プロ野球で背番号18といえば、もっともポピュラーなエースナンバーだろう。巨人を例に挙げれば藤田元司、堀内恒夫、桑田真澄らが背負った。近年では楽天・田中将大(現ヤンキース)、広島・前田健太(現ドジャース)が思い出される。しかし今季に限っては18番は影が薄かった。代わって19番が存在感を示した。

 12球団の背番号18を見てみると、もっとも勝ったのが西武・多和田の7勝。続くのは阪神・藤川で、先発、リリーフと計43試合に登板し5勝、3セーブを挙げた。しかし藤川は来季から、元々の背番号である22に“復帰”。18番は1年限りでの見納めとなりそうだ。

 一方で1勝もできなかった18番は、巨人・杉内、DeNA・三浦(今季限りで現役引退)、中日・鈴木、日本ハム・斎藤佑、ソフトバンク・松坂、オリックス・岸田の6人にのぼる。1軍登板そのものがなかったのが杉内、鈴木だ。

 背番号19に目を向けると、16勝を挙げて最多勝を獲得した広島・野村、防御率2・01で最優秀防御率に輝いた巨人・菅野の2人が光る。

 ほかにも阪神・藤浪、ヤクルト・石川、中日・吉見、日本ハム・増井、オリックス・金子と、主力先発投手が多くいる。DeNA・山崎康、ソフトバンク・森福はリリーフとして確固たる地位を築いた。

 こうして見ると19番は脂の乗った選手が多く、18番は端境期にあるように見える。今季限りで現役を引退したDeNA・三浦は今年12月で43歳。ソフトバンク・松坂、巨人・杉内、阪神・藤川は同じ1980年生まれで、ベテランの域に達している。逆に西武・多和田はルーキーで、ヤクルト・杉浦、中日・鈴木は3年目を終えたところだ。

 そもそも広島と楽天は18番が空いている。広島は前田、楽天は田中と、偉大な選手が付けていた。その“後継者”は、まだ見つかっていないということだろう。ちなみに19番が空いていたのは楽天のみで、以前は野村克也元監督が付けていた。来季はドラフト1位で入団した藤平尚直投手(横浜)が背負うことが決まっている。

 もちろん、これからも18番はエースナンバーとして、憧れの対象であり続けるだろう。再び18番が輝く日が来ることを期待している。(デイリースポーツ・足立行康)

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