【野球】ハム大谷、4年目へ代打で実績

 日本ハム・大谷翔平投手が3年目のシーズンを終えた。投手として15勝で最多勝、最優秀防御率2・24、勝率・750で最高勝率の3冠に輝いたが、野手としては、打率・202、5本塁打、17打点で終えた。野手としての数字は本人も納得していないだろう。ただ、後半は打撃成績も上昇。二刀流4年目につながる結果となったはずだ。

 今季を振り返ると、打撃に苦しんだのは打席数の機会に恵まれなかったことが原因に挙げられている。林打撃コーチは「打席数が少なかったですから、少ない打席で合わせて、数字を上げていくのは難しいですよ」と言う。

 スタメンでは22試合。7月7日のロッテ戦を最後に、代打専門に回った。昨年は234打席立ったのに対し、今季は119打席に終わった。もともと投手のデータを頭にインプットし、配球の読みにたけている大谷にとって、打席数の減少で投手との勝負に苦労することもあったようだ。

 ただ、少ない打席数の中でも後半戦は必死に投手にアジャストしていく能力の高さを見せた。大谷は「言われたところでしっかり結果を残さないといけない」と言っていた。代打での役割がある。その中で、後半成績を上げていった。

 今季代打での成績は23打数7安打、打率・303、4四球。代打出塁率・355の好成績を残した。中でも代打専門になった8月以降の代打率の高さには目を見張るものがある。「打っている中で、タイミングが取れるようになってきてましたね。持っている対応力は、やはりすごいものがありますよ」と林打撃コーチ。スタメンと代打を兼ねていた7月までの代打での成績は9打数2安打、打率・222に対し、8月以降は14打数5安打、打率・389と上昇した。

 林打撃コーチは「後半に入り練習からスイングが良くなってきた」。確かに前半戦の打撃練習では柵越えばかりが目立ったが、後半は柵越えの中でも右へ左へきっちり軽打したように思う。練習の中で打席をイメージしながら、きっちり打ち返していたと聞く。

 そして実戦で、一振り稼業でも結果を残した。少ない打撃の機会の中で代打業に徹した結果だ。大谷は「自分のスタイルを探すシーズンだった。ゲームの中での調整は難しい。後半戦は代打として良くなっている感じがあった」と言った。手応えをつかみとった後半戦になった。

 栗山監督は「結果を出した選手を使う」と、選手起用ははっきりしている。前半戦は投手に比重を置いたこともあるが、3年間、二刀流を貫いてきた大谷。来季以降も二刀流を継続する上で、今季の後半戦の野手としての成績は来季指名打者スタメンを勝ち取る大きなアピールになったはずだ。(デイリースポーツ・水足丈夫)

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