ヤクルト60発男復帰で戦力アップ!?

 9月の後半を迎えても、首位から4位までが3ゲーム差(15日現在)にひしめいている今季のセ・リーグ。その歴史的大混戦にピリオドを打つことを予感させる男が帰ってきた。年間60本塁打の日本記録を持つヤクルトのウラディミール・バレンティン外野手だ。

 昨年10月に左アキレスけんを手術し、4月24日に復帰したが、左大腿直筋肉離れを起こし、わずか1試合で再離脱。5月に米国で手術を受け、7日にようやく再来日を果たした。15日にはイースタンリーグのロッテ戦で実戦復帰して2打数無安打2四球。ヤクルトの真中監督は早ければ18日のに1軍復帰させる考えを示している。

 バレンティンが加わることでヤクルトがどう変わるのか。2度の手術による長期の離脱明けとあって、どの程度まで力を発揮できるかは今のところ未知数だ。だが、バレンティンが入ると思われる左翼は、いわばヤクルトの“穴”のポジション。これまで主に起用されていたデニングは・222、ミレッジは・211の低打率で、試合終盤には守備固めを送られるケースか多いなど、攻守に難がある。

 つまり、バレンティンが以前のような力を発揮できなくても戦力はほぼ現状維持と言えるのだ。それどころか、バレンティンには圧倒的な実績を残してきた“顔”がある。川端、山田、畠山と、打撃3部門の1、2位を占める3人を擁する強力打線にバレンティンが名を連ねるだけで、相手に与える威圧感は大きく増すだろう。

 もちろん、以前のような力が発揮できれば大幅な戦力アップになるのは言うまでもない。守備についても、真中監督が「ミレッジもデニングも守備はリスクを負って出してきたので、今さら心配しなくてもいい」と話すように、大きな影響はないだろう。

 プラスはあってもマイナスにはならないバレンティンの復帰。ヤクルトのラストスパートの原動力になる可能性は十分にある。(デイリースポーツ・洪 経人)

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