田中希実が決勝進出 また日本新!大台3分乗せた「大舞台で人格変わる、たぶんゾーン」
「東京五輪・陸上女子1500m・準決勝」(4日、国立競技場)
女子1500メートルで田中希実(21)=豊田自動織機TC=が3分59秒19の日本新記録で準決勝1組5着に入り通過した。自身が今大会予選でつくった記録を3秒14短縮。決勝は6日に13人で争う。
快進撃が止まらない。女子1500メートル、2日の予選を日本新記録で通過した田中が準決勝でも快走をみせた。850メートル付近まで果敢に先頭を引っ張ると、その後も決勝進出ラインの5位を守り切って決勝進出。3分59秒19と大台の3分台に突入する再度の日本新記録をマークした。
「理想通りのタイムで決勝に進めて、すごくうれしい。うれしい気持ちが強すぎて、あさって走るぞという実感が湧かない」。田中はダブルの快挙達成を信じられない面持ちで受け止めた。
自身初の14分台を出した5000メートル予選と合わせて3レース連続の自己新。「大きな舞台になると人格が変わる感じ。たぶんゾーンかなと思う。物事を前向きに捉えやすくなっていて、世界、五輪という空気に助けられていると思う」と振り返る。集中して冷静にレースを俯瞰(ふかん)。勝負どころを見極め、ものにする実力を出し切り、好結果につなげている。
6日の決勝は5000メートル金メダリストで1万メートルとの3冠を目指すハッサン(オランダ)らとともに走るが、「自分らしい、今日のようなレースをするのも面白いし、ラスト400メートルのよーいドンをやってみたい気持ちもある」と直接対決にも前向き。五輪の大舞台を心から楽しみ、真っ向勝負を挑む。