台風接近のサーフィン会場 海外勢苦戦も日本勢には好機?「慣れてないと思う」
「東京五輪・サーフィン」(26日、釣ケ崎海岸サーフィンビーチ)
五輪新種目として行われるサーフィンで、“波乱”が起きている。会場がある千葉県一宮町には台風8号が接近中。強風で波は大きく荒れ、予想が難しい状況となった。日本独特の気候状況に、海外選手は大苦戦。メダル候補が早々に敗退する場面もあった。
吹き荒れる風も、日本勢にとってはむしろ好機だ。女子の都筑有夢路(あむろ、20)は、2人で争う3回戦でプロ最高峰チャンピオンシップツアー(CT)4位のタチアナ・ウェストンウェブ(ブラジル)を撃破。「台風がどういう動きをするか海外選手は慣れてないと思う」と話した通り、地の利を味方につけて格上選手に勝利した。
男子で金メダル候補の五十嵐カノア(木下グループ)も、「今日はすごく難しいコンディション。野球でいうと雨が降ってる日で、テニスだと風が吹いた日。こういう時は気をつけないといけない」と細心の注意を払って、準々決勝に勝ち進んだ。
一方で、海外勢は苦戦の様子だ。3回戦で五十嵐に敗れた、インドネシア人の父と日本人の母を持つ和井田理央(インドネシア)は、「波がすごく難しくて、あまり乗れなかった。(拠点の)バリの波は良い波なので、ちょっとこのコンディションは絶対ないので難しかった」と苦笑いだった。
サーフィンの競技日程は7月25日~28日。自然競技のため、7月26日から8月1日までは予備日となっている。25日は予定通り行われたが、26日は海の潮が引きすぎたことで、男子の試合時間が後ろにずれた。競技の性質上、試合時間が変更されることは珍しくない。