まさかの陥落劇に中国は呆然 鉄棒2度落下の蘇は憔悴謝罪「申し訳ない」 前年世界選も同技で落下
「パリ五輪・体操男子団体・決勝」(29日、ベルシー・アリーナ)
2大会ぶり金メダルを目指した日本は橋本大輝、岡慎之助、萱和磨、杉野正尭、谷川航の5人で挑み、合計259・594点で最終種目の鉄棒での大逆転で、16年リオデジャネイロ五輪以来2大会ぶりの金メダルを獲得した。0・532点差の2位に中国、3位は米国だった。
中国にとっては悪夢のような瞬間だった。5種目目の平行棒を終えた時点で、中国は3・267点リードしていた。しかし、1番手の肖若謄がやや不安定な演技をみせると、直前でメンバー入りを果たし、跳馬でも失敗していた2番手の蘇偉徳が離れ技でまさかの2度の落下。日本に逆転を許した。選手らは頭を抱え、まさかの陥落劇を呆然とみつめた。
蘇は23年世界選手権でも同じ離れ技、伸身トカチェフとコールマンで落下しており、この時も日本に逆転を許していた。蘇は憔悴した様子で、「大きな教訓になった。多くの怪我を乗り越えて懸命に頑張ってくれたチームメートにとても申し訳ない。自分のミスで金メダルがとれなかった」と、虚ろな視線で謝罪した。
中国メディア「騰迅体育」は「蘇が鉄棒で2度落下で中国チーム敗れる」と報じ、コメント欄には中国のファンから「手にしたはずの金メダルは地面に投げ捨てられた」、「調理されたアヒルは飛んでいった。蘇を鉄棒で起用するべきではなかった」と、波紋を呼んでいた。
