準決勝敗退の池江璃花子は号泣 インタビューでは15秒絶句「頑張ってきた分、無駄だったのかなって」「また4年後帰ってきたい」
「パリ五輪・競泳女子100mバタフライ・準決勝」(27日、ラデファンス・アリーナ)
2大会ぶりの個人種目出場となった池江璃花子(24)=横浜ゴム=が準決勝1組に登場し、57秒79で6位。全体12位で決勝進出はならなかった。
悔しい結果に涙が止まらなかった。レースを終えるとタオルで顔を覆い、プールサイドに座り込んだ。約10分間、涙が止まらず、インタビューでは問いかけの後15秒間、絶句した。
「今のレースは…」と言った後、10秒言葉が出ず、「正直、頑張ってきた分、無駄だったのかなって。そういうレースでした」と言葉をつないだ。続けて、「最後は勝負の世界なので、勝てなきゃ意味ないですし、本当に。自分の力を出し切れずに終わったし、また4年後リベンジしに帰ってきたい」と語った。
今大会を白血病からの完全復活のステップと位置づけていた。ただ、予選では全体14位で上位16人に何とか入り、準決勝へ。「準決では目標のタイムを定めて、決勝に進められるように頑張りたい」と気を入れ直したが、理想のレースとはならなかった。敗退後、すぐに2028年ロサンゼルス五輪への決意を示し、会場を後にした。
◆池江璃花子(いけえ・りかこ)2000年7月4日、東京都江戸川区出身。3歳から水泳を始め、五輪初出場の16年リオデジャネイロ大会では100メートルバタフライで5位に入賞した。日本選手権は17年大会で女子史上初の5冠を達成し、18年大会では6つの日本記録を樹立。同年アジア大会では史上初の6冠でMVPに輝いた。19年2月に白血病の診断を受け、20年8月に実戦復帰。東京五輪はリレー3種目に出場した。23年3月に日大を卒業。23年世界選手権では50メートルバタフライで7位入賞。171センチ。横浜ゴム所属。