川村あんり、攻める滑り体現も悔し涙の5位 「諦めない姿伝われば」

 女子モーグル決勝3回目でゴールし、両手を上げる川村あんり(共同)
 女子モーグル決勝3回目を終え、フランスのラフォン(2)に声を掛けられる川村あんり(中央)
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 「北京五輪・フリースタイルスキー・モーグル女子・決勝」(6日、雲頂スノーパーク)

 17歳の川村あんり(東京・日体大桜華高)が冬季五輪女子最年少メダルを逃した。6人で争う決勝3回目で77・12点と伸ばせず5位に終わった。2010年バンクーバー五輪フィギュアスケートで銀メダルを19歳5カ月で獲得した浅田真央の更新と、同種目では02年ソルトレークシティー五輪銅メダルの里谷多英以来の表彰台はならなかった。星野純子(リステル)とともに予選2回目を突破した住吉輝紗良(日大)、冨高日向子(多摩大)は決勝1回目で落選。アンソニー(オーストラリア)が83・09点で初優勝した。

 持ち味の「攻める滑り」を体現した“シンデレラモーグラー”だったが、表彰台にはあと一歩及ばなかった。17歳の川村は美しく、鋭いターンでコブを制圧。しかし、最後のエアでコーク720を決めた後、着地が乱れた。その時点で3位につけたが、残り2人に抜かれて5位。メダルの夢は、悔し涙とともにこぼれ落ちた。

 「ここまで支えてくれた人に感謝しかない。メダルを獲れず申し訳ない気持ちでいっぱいだが、ここまで頑張ってきたので、諦めない姿が伝わればいい」

 4年前の平昌五輪には1人しか送りこめず、惨敗に終わった日本女子モーグルに一筋の光が差し込んだのは19年12月だった。川村が15歳で臨んだW杯デビュー戦で2位。一躍、新エースとして脚光を浴びた。

 スキー好きの祖父母の影響で、3歳で板を履いた。テレビ越しに見た五輪で憧れたのは、モーグルで5大会連続五輪代表となった上村愛子さん。ただ、上村さんは五輪では4位が最高でメダルには届かなかった。幼少期、川村が口にしていた言葉がある。「愛子ちゃんの代わりに1番になる」。その夢に今大会では届かなかったが、若きエースの物語はまだ始まったばかりだ。

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