頂上決戦!後半まとめ飛びのザギトワか、芸術性のメドベージェワか OAR2選手

女子フリーを前に調整するOARのアリーナ・ザギトワ=江陵(共同)
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 「平昌五輪・フィギュアスケート女子・FS」(23日、江陵アイスアリーナ)

 ロシアからの個人資格(OAR)で出場している2人が繰り広げる世界最高峰の舞に注目が集まっている。SP1位のアリーナ・ザギトワ(15)と、SP2位で世界選手権2連覇中のエフゲニア・メドベージェワ(18)はフリーでどのような演技を見せ、どのような戦いになるのか。

 ザギトワの特徴はジャンプ7本を全て基礎点が1・1倍になる後半に固めている点にある。いきなり3回転ルッツ-3回転ループの難しいコンビネーションから入り、2回転アクセル-3回転トーループ、3回転フリップ-2回転トーループ-2回転ループと基礎点の高いジャンプでたたみかける。

 終盤に3回転ルッツ、3回転サルコー、3回転フリップ、2回転アクセルといわば“まとめ飛び”をする。こうした点が演技全体としての芸術性に欠けるという指摘を受けているのも事実だ。

 一方のメドベージェワは、ザギトワほどではないにせよ高い難度のジャンプを確実に決めた上で、スケート技術、曲の解釈、要素のつなぎなどで評価される演技構成点も高く評価される。2人が競った1月の欧州選手権ではザギトワが優勝したが、2人の技術点(ジャンプ、スピンなどの採点)と演技構成点の割合は以下の通りだった。

SPザギトワ   技43・99 構36・28 合80・27

  メドべージェワ技40・43 構38・14 合78・57

FSザギトワ   技82・67 構75・30 合157・97

  メドベージェワ技77・15 構77・14 合154・29

 この時はメドベージェワがジャンプで出来栄え点の加点が0点台にとどまるものが4つあり、ザギトワに水を開けられた。右足の負傷からの復帰戦だった点も考慮されるが、メドベージェワが本来の演技を見せればSPで生まれた1・31点差を埋めることは可能だろう。

 不仲説も浮上するほどのライバル関係だが、五輪の会見ではザギトワは「オフアイスではとてもいい友人よ。衣装ももらったことがあるし、何でも相談する」。メドベージェワも「いい友人。普段はなんでもしゃべるわ」と語っている。いずれにせよメドベージェワが持つ合計241・31点の女子史上最高点をうかがうようなハイレベルの金メダル争いになることが予想される。

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