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暁斗、金遠かった…ジャンプ1位もまさか独勢にのみ込まれ“失速”5位

 5位でフィニッシュし雪上に倒れ込む渡部暁斗(撮影・高部洋祐)
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 「平昌五輪・スキー複合個人ラージヒル」(20日、アルペンシア・ジャンプセンター、アルペンシア距離センター)

 個人ラージヒルで渡部暁斗(29)=北野建設=は5位に終わった。前半飛躍(ヒルサイズ=HS142メートル)を134メートルの首位で折り返したが、後半距離(10キロ)で逆転を許し、2位だった個人ノーマルヒルに続くメダルを逃した。前半5位のヨハネス・ルゼックが初優勝し、表彰台はドイツ勢が占めた。ノルディック複合の表彰台独占は36年五輪のノルウェー以来で82年ぶり。永井秀昭(34)=岐阜日野自動車=が12位、山元豪(23)=ダイチ=が16位、渡部善斗(26)=北野建設=は20位だった。

 頂点に近づいている実感はある。それでも、そこから前に進む道を見つけられない。5位に終わったレース後、渡部暁がつぶやいた言葉に、もどかしさがにじんだ。「頂上は見えているんですけど、なかなか登り方が分からない」。W杯総合首位に立ち、堂々と乗り込んできた4度目の夢舞台だったが、悲願だった個人での金メダルは今大会も取ることはできなかった。

 ジャンプで首位に立ったが、距離に強いドイツ勢との差は30秒前後。しかも、3人が共闘して追ってくる形となった。玉砕覚悟の積極逃げに打って出たが、6キロ過ぎに集団に吸収された。

 残り1・5キロで果敢にスパートも、思うように引き離せず最後は息切れ。スパート合戦の際にスキーを踏まれ、バランスを崩したが「あそこの時点で限界だった。バランスを崩さなかったとしても、5位が4位に変わったぐらい」と、潔く力負けを認めた。

 頂点を目指したこの4年、練習でもジャンプ、そしてクロスカントリーにいいと思ったものは積極的に取り入れていた。自転車やヨガ、ボルダリング、トレイルランや、スタンディングパドル。いろんなことを試しながら、合ったものは取り入れ、邪魔なものはすぐに捨てた。すべては雪上の王者となるために合理的な体の使い方を追求した。

 ただ、それでも黄金の輝きには届かない。「本当のことをいえば、こういう展開でも勝てるようにならないといけない。まだまだだ、ということ」。まだ団体戦もある。ただ…。「ソチ五輪の時はラージヒル6位で悔しかったけど、ある意味出し切ったし、スッキリしたものがあった。今回はあまりスッキリ感が残っていない。かといって金メダルも遠かった。これからどうしようかなというところもある」。いつも理路整然とした男が、珍しく迷いを口にした。

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