猫ひろし、15キロ時点で順位を2つ上げる 2選手がリタイア
「リオ五輪・陸上男子マラソン」(21日、サンボドロモ発着周回コース)
お笑いタレントでカンボジア代表の猫ひろし(39)=本名・滝崎邦明=は、15キロ通過時点のタイムが54分28秒で、2つ順位を上げ152位となった。競技を続けている選手では下から2番目で変わらないが、2選手がリタイアした。トップのケニア選手は46分53秒で通過。
猫は5キロ通過時点が17分58秒で、トップから2分30秒近く遅れた最下位だったが、10キロでは最下位のヨルダン選手に35秒差を付けて、1つ順位を上げた。そして15キロ地点でも、奮闘している。
猫は赤のタンクトップに紺のキャップをかぶり、前から2列目からスタート。スタート前には、テレビカメラと目が合うと白い歯を見せニヤリ笑顔。すぐに真顔に戻ってスタートした。ゼッケンは本名の「TAKIZAKI 2187」。五輪の公式ホームページによると、猫は身長151センチ、体重55キロ。小柄な体で夢の五輪マラソンコースを疾走している。
NHKの中継も“異例”の対応だった。スタート時に猫を映し出すと、39分50秒経過時点で、単独走行する猫をカメラで追い続けた。
実況の渡辺憲司アナウンサーは「あ~、滝崎選手ですね。カンボジアに国籍を変えまして。日本では猫ひろしの芸名で活動していました」と紹介。実況の高岡寿成氏も「4年前には残念ながら走ることのできなかったオリンピックですから、いろんな思いをもって走ってもらえるんじゃないですか」と期待した。
渡辺アナは「ちょっと表情苦しそうです」と伝え、スタート前に猫が「海沿いの風は気になるんですよね」と話していたエピソードを披露した。
