萩野 北島魂受け継いだ 北島氏「最高だったね」

 「リオ五輪・競泳男子400m個人メドレー・決勝」(6日、五輪水泳競技場)

 前回ロンドン大会銅メダルの萩野公介(21)=東洋大=が自身の持つ日本記録を3年ぶりに更新する4分6秒05で、今大会の日本選手団第1号となる金メダルを獲得した。競泳の金メダルは08年北京大会男子平泳ぎ2冠の北島康介以来で、個人メドレーを制したのは日本勢初。

 萩野の覚醒を後押ししたもう1人は、今年引退したばかりの北島康介氏(33)だった。金メダルを獲得した萩野は、会場に駆けつけていた大先輩と抱擁し、「最高だったね」と祝福を受けた。

 同じ門下で薫陶を受けた。東洋大に入学した13年、北島も同大学の平井コーチの元で練習を再開した。30歳を超えてなお五輪を目指し、吐きながらでも必死にもがく姿に間近で感銘を受けた。金メダルを目指す上で自分に足りないものがあった。

 2月のスペインでの高地合宿では、約1カ月間同じ部屋で過ごした。自分の心の弱さを克服すべく、大先輩の心構えを聞いたこともある。

 「北島さんは獣のような眼をする。何を考えてるか一度聞いたら、『絶対負けねえ』って。金メダルを取るというよりも、絶対に勝つという勝負に対する意識がすごい。自分は小学生の頃から不安を感じることが多かった。相手は人じゃなく自分だった」

 キングの魂を受け継ぎ、日本勢2大会ぶりの金メダルにつなげた。平井監督は「康介の次は公介でした。ありがとうございました」と、エース継承を“公認”した。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

五輪最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    デイリーおすすめアイテム

    注目トピックス