鶴竜、復調をアピール 14番取り全勝

右上手を引き付けて松鳳山を寄り切る鶴竜(愛知県大府市の芝田山部屋)
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 大相撲の横綱鶴竜(井筒部屋)が2日、愛知県大府市の芝田山部屋で行われた二所ノ関一門の連合稽古に参加した。幕内嘉風、十両松鳳山を相手の14番取って全勝。5月の夏場所前以来となる約2カ月ぶりの関取衆との稽古で順調な回復ぶりをアピールした。3場所ぶりの出場となる名古屋場所(12日初日、愛知県体育館)へ向けて、さらに調整ピッチを上げていく。

 ようやく本来の姿が戻りつつある。鶴竜は嘉風、松鳳山とスピードがあり動きのいいタイプの力士を指名、感触を確かめるように番数を重ねた。突っ張り、前まわしを取っての引き付け、さらに得意のモロ差しと自在な取り口を見せて14勝0敗。息が極端に上がることもなく、スタミナ面でも不安を感じさせなかった。「問題なかったと思う。もうちょっとやれたが、次の日にダメージが残るので」と、ややセーブ気味ながら上々の内容に満足そうに話した。

 左肩の負傷のため3月の春場所に続いて、夏場所も休場。2場所連続全休からの復活を目指している。当初は日常生活でも違和感を覚えるほど左肩に不安を抱えていたが、懸命の治療とリハビリでほぼ完治。「やっと普通に稽古が出来るようになった。これから肌を慣らしていかないと。徐々に体重の重い相手とも稽古したい」と、初日へ向けて急ピッチで仕上げていく意気込みを示した。

 昨年の3月場所後に横綱に昇進してから、優勝がないうえに納得のいく結果を残せていない現状だ。加えて照ノ富士が大関になり、若い世代からの突き上げも厳しくなっている。それでも本場所の土俵に戻ることに喜びを覚えているという。「この前(先月20日)の小松の巡業に出た時もうれしかったし、やっぱり相撲が好きなんだなと改めて思った。きょうの稽古場の雰囲気も良かった」と目を輝かせる。5月末には長女アニルランちゃんも生まれた。発奮材料は十分なだけに、休場明けでも8場所ぶりのVを期待してよさそうだ。

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