イチロー、通算2878安打単独40位

 「マーリンズ7-3カブス」(3日、マイアミ)

 マーリンズのイチロー外野手(41)は「6番・左翼」で3戦ぶりに先発出場し、3打数1安打1得点。打率を・286とした。この日の1安打でメジャー通算2878安打とし、オマー・ビスケルを抜いて歴代単独40位に浮上。六回の守備中にダブルスイッチで途中交代した。

 この日の相手先発はエース左腕のレスターだったが、ジェニングス監督は過去の対戦打率・340(53打数18安打)の相性のよさを重視し、同投手と対戦経験のない同じ左打者のイエリチに代えてイチローを起用した。

 第1打席は両軍無得点の二回1死一塁の場面。1ボールからの2球目、150キロの内寄り速球を詰まらせながら左翼線方向へ打ち返した。カブスの左翼手が頭から飛び込み、一旦は打球をグラブに収めたが、体を地面に打ち付けた衝撃でボールがこぼれ、「H」がついた。次打者の左翼線二塁打で三進したイチローは8番エチャバリアの二塁内野安打で生還。打者9人で4点を奪う攻撃のお膳立てをした。

 4点リードの三回1死一塁の打席は中飛。フルカウントから148キロの内寄り速球をセンターの右へ打ち返したが、打った瞬間、イチロー本人ががっくり肩を落とすミスショットだった。

 3番スタントンと4番ベイカーの連続弾でリードを6点に広げた五回の打席は1死二塁の場面で見逃し三振。カウント2-2からフロントドアのカットボールを見送ったが、ストライクと判定された。

 両軍選手が一触即発状態になったのは六回だ。カブスの4番レイクが左越え2ランを放った直後にバットを放り投げ、さらに三塁ベースを回ったところでマーリンズ・ベンチのある三塁側スタンドに向かって右手人差し指を口に当て、「シー」のポーズ。それに対し、マーリンズのベンチにいたフェルナンデスが敏感に反応したことで、両軍ベンチだけでなく、外野スタンドにあるブルペンからも選手たちが飛び出し、本塁付近でにらみ合った。左翼を守っていたイチローも輪に加わった。

 両軍ベンチに“警告”が出された後、試合は再開。しかし、直後にマーリンズの先発ハレンが三塁打と四球で1死一、三塁のピンチを背負い、2死から適時打を許してリードは3点差に。ここでジェニングス監督が投手と野手を同時に交代させるダブルスイッチでハレンとイチローを下げ、中継ぎ右腕のモリスと左翼手のイエリチを起用した。

 試合は、マーリンズが勝って2カード連続の勝ち越し。八回にはカブスのロスのハーフスイングを巡ってジェニングス監督が暴言で初めて退場処分を受けるなど、波乱の展開となった。

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