ジャニーズの「ネーミングの妙」

 商品は名前で売れ行きが変わるというが、芸能界では特に名前は大切である。名前で売れっ子になることもあれば、人気が出ないこともある。運命を左右するといっても過言ではないため、芸名を付けたり、改名する人も多い。

 実はジャニーズのグループ名には「ネーミングの妙」があふれている。名付けるのはジャニー喜多川社長なのだが、そのセンスには感嘆すべきものがある。

 例えばSMAP。「Sports Music Assemble People」の頭文字をつなげた造語で、「スポーツと音楽を融合する人々」という意味がある。グループは名前同様、ジャンルを問わない活躍で今の地位を築いた。元々なかった言葉が、今やこれだけ多くの人々に浸透しているというのもすごいことだ。

 KinKi Kidsは、改名後に成功した例だ。関西出身の2人組のため最初は「Kansai bo-ya」という名前だった。改名後の活躍は誰もが知るところだ。

 嵐はまず「漢字の名前」ということが先に決められた。さらに「アイウエオ順でもアルファベット順でも一番先に名前が載る」ということで「あ(A)」から始まる「嵐」に決まった。漢字の名前の斬新さと、一文字の覚えやすさは海外からの人気を集めるのにも一役買っている。

 「東京から世界へ」という願いが込められたTOKIO、「平成の時代をジャンプする」というHey!Say!JUMPなど、前向きな意味の名前が基本形。これに加え、North、East、West、Southの頭文字で「東西南北にニュースを発信する」という意味のNEWS、メンバーのイニシャルをつなげ「漫画(カートゥーン)のように次々と面白いものが飛び出す」という意味が込められたKAT-TUN、タップダンスの巨匠グレゴリー・ハインツが尊敬するサミー・デイビスJr.の足にキスをしたという逸話と、メンバーのイニシャルをかけたKis-My-Ft2など、ダブルミーニングが込められることも多い。

 2つのグループにまたがる言葉遊びもある。「ABCからZまで」という意味のA.B.C-Z。その中の「XY」はSexy Zoneに入っている。

 ここに挙げたのはほんの一部だが、ジャニーズのグループ名はどれも耳なじみが良く、覚えやすい。ジャニー社長の卓越したネーミングセンスが、人気に拍車をかける。

 さて、次はどんなグループがデビューしてくるのか。顔ぶれとともに名前も楽しみだ。(デイリースポーツ編集委員・原田智恵)

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