「ニトリレディース・最終日」（３０日、小樽ＣＣ＝パー７２）

　通算６アンダー単独首位で出たイ・ボミ（２７）＝韓国＝が５バーディー、４ボギーの７１でまとめ、通算７アンダーで今季３勝目、通算１１勝目を挙げた。通算獲得賞金額は１億３６６９万円余りとなり、２位のテレサ・ルーに約５１８４万円差をつけた。

　どこまでも勝負強い。イ・ボミは１２番で渡辺に３打のリードを許したが、１３、１４番の連続バーディー１打差に追いつくと、キーホールは１５番パー４。５メートルのバーディーパットを先に決め、相手が４メートルのパーパットを外した。これで再リードを奪うと、難しい上がり３ホールをパーでまとめて逃げ切った。

　１８番グリーン上で行われた表彰式。韓国で「スマイルキャンディー」と呼ばれる笑顔の花が開いた。８月２１日に誕生日を迎えたばかりで「２７歳になって初めて出た試合で優勝できてうれしいです。２６歳は２位が多かった（７回）けど、２７歳はもっと優勝したいです」と充実感たっぷりに話した。

　ライバルの存在も発奮材料になった。自分が休んだ先々週のＮＥＣ軽井沢７２テレサ・ルーが今季３勝目をマーク。「今週は休もうかと思ったけど、私も早く３勝したかったし、キャディーの清水（重憲）さんが難しいコースだからボミのチャンスだと言うので出ました。難しかったけど楽しかった」と振り返った。

　この日は妹のイ・ボベさんの２６歳の誕生日でもあった。「妹は美容院を開いたのだけど、お客が来ないと嘆いていた。でも、私が３勝したからダイジョウブ」と屈託なく笑った。

　優勝賞金１４４０万円を加算し、今季の通算賞金額は約１億３６６９万円になった。２位のルーに５０００万円以上の差をつけ、初の賞金女王へ向け独走態勢に入ったが、まだ攻めの手は緩めない。「今週から３勝して目標の今年５勝したいです」。２億円の大台到達も夢ではない。