競歩 藤沢好タイム2位でリオ前進
「リオデジャネイロ五輪代表選考会兼日本選手権20キロ競歩」(21日、六甲アイランド南大学周辺コース)
男子20キロ競歩は2位の藤沢勇(28)=ALSOK=も1時間18分45秒の好記録を出し、リオ五輪代表へ前進した。レースは高橋英輝(23)=富士通=が1時間18分26秒で連覇し、リオデジャネイロ五輪代表に内定した。
レースは派遣設定記録1時間20分12秒をすでにクリアする高橋、藤沢、松永大介(20)=東洋大=が競り合い。11キロ過ぎ、一時、藤沢が遅れたが13キロに再び追い付いた。
世界記録保持者の鈴木雄介(28)=富士通=が恥骨結合炎の影響で欠場し、五輪が絶望的となる中、同級生の意地だった。「1度、2人に離された時に、鈴木君を思い出した。年上として若い2人を簡単には勝たせてはいけないと思った」。
追い付いた際には「行くぞー」と絶叫。最後は力尽き2位となったが「リオの選考だし、シビアに考えて、勝負より失格とかにならないことを優先した」と、冷静な判断で終えた。
選考会は「全日本競歩能美大会」(3月20日、石川県能美市)を残す。代表枠は3人で高橋に加え能美大会の優勝者、2大会のタイム上位者で選ばれる。
藤沢は能美大会にエントリーし、他の有力選手の動きを見ながら、レースを展開することが可能になる。「能美でもこのタイムが基準になる。僕が記録を狙う必要はないし、勝負にだけ徹することができる。アドバンテージ」と力を込めた。