羽生結弦 来季フリーを初披露

 アイスショー「ドリーム・オン・アイス」で演技する羽生結弦=新横浜スケートセンター
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 フィギュアスケート男子ソチ五輪金メダリストの羽生結弦(20)=ANA=が12日、新横浜スケートセンターで開幕したアイスショー「ドリーム・オン・アイス」に出演し、来季のフリー「SEIMEI」を初披露した。

 世界王座奪還を狙う来季、“氷上のプリンス”が選んだ勝負曲は、映画「陰陽師」の劇中曲「SEIMEI」だった。

 「来季何か挑戦というか、幅を広げてみようかなと思った。海外の方も見れるものがいいなと思って。まずここまで和なプログラムを演じられるのは今の日本男子でたぶん僕だけ。僕だから出せる繊細さ、和の力強さ、線の使い方で、僕らしいプログラムになればと思う」。

 逆襲のシーズンに、エキシビション以外では初となる和テイストのプログラム。白装束風の衣装に身を包み、天才陰陽師とされた安倍晴明を演じた。

 フリーの4分30秒をアイスショー用に約3分にまとめた短めのバージョン。和笛の鳴り響く神秘的な曲の始まりから冒頭の4回転サルコーは転倒。後半の4回転トーループも失敗し、来季予定しているフリー計3度の4回転ジャンプに成功はならず、両手を横に広げたフィニッシュに後、悔しそうに首を振ったが、終盤にはトリプルアクセルからの連続ジャンプや、切れ味鋭いステップで観衆を沸かせた。公演後の会見では「演技前は緊張しました。今はちょっとホッとしてる。お客さんもけっこう喜んでくださったので」と、安どの笑みを浮かべた。

 振り付けは昨季の「オペラ座の怪人」と同じシェイリーン・ボーン氏。「シェイリーンとは狂言や能をみたり、色々調べながらつくった。そういう日本らしい動きも取り入れていけたら」と、さらなるバージョンアップも視野にいれた。

 昨季は中国杯での衝突事故、腹部の手術、右足のねんざとアクシデントが続いた羽生だが、新シーズンは平安時代、様々な災厄を祓ったとされるカリスマ陰陽師とともに、自らの未来を切り開く。

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