“国立の星”愛媛大・田中 初戦で散る
「全日本大学野球選手権・1回戦、福井工大4-1愛媛大」(6日、東京ドーム)
プロ注目の最速148キロ右腕、愛媛大・田中宏章投手(4年・洲本)が初戦で散った。
初回に先制されると、同点に追いついた直後の四回に勝ち越しを許し、五回にも失点。140キロ台中盤の直球と鋭いチェンジアップを武器に6三振を奪ったが、6回9安打3失点で降板した。
「真っすぐのコントロールがアバウトになり過ぎて、ストライクとボールがはっきりしてしまった」。試合後は悔しさで、すすり泣きが止まらなかった。練習は1日4時間。国立大の環境は恵まれているとはいえないが「だから負けて当たり前、という言い訳にはならない。国公立が多い、四国の連盟のためにも勝ちたかった」と、首を振った。
工学部では、コンピューターの分散処理を専攻する田中。卒業後は社会人野球でのプレーを希望し、将来的にはプロも目標に掲げる。「乱れてしまったが、要所で三振も取れた。足りなかったところをもっともっと磨いていきたい」と、涙混じりに成長を誓った。