元プロ野球投手・松家コーチ 初陣飾れず

 「高校野球香川大会・2回戦、三本松13-6香川中央」(14日、レクザム)

 東大出身の元プロ野球投手・松家卓弘さん(32)が今春からコーチを務める香川中央は、三本松にコールド負けを喫した。

 6-6で迎えた七回にエース・大川智己投手(3年)ら投手陣が打ち込まれ7失点。責任教師としてベンチ入りした松家コーチは声を張り上げてナインを鼓舞したが、勝利には届かなかった。「守りにミスが出ました。でも選手はよく頑張ったと思います」。試合後は泣きじゃくる選手たちに、ねぎらいの言葉をかけていた。

 松家さんは高松高から東大に進み、05年にドラフト9巡目で横浜に入団した。10年に日本ハムに移籍し、12年シーズン後に戦力外通告を受けて退団。1軍での成績は通算14試合で0勝1敗だった。

 13年には米独立リーグにも挑戦したが、同年5月に解雇となり現役引退を決意した。第二の人生として故郷・香川県での後進育成を志し、大学の通信過程で教員免許を取得。故郷・高松に戻り、4月から同校で世界史を教えている。

 赴任してまだ3カ月。新任教師としての日々は多忙で、練習に参加できるのは「土日と、平日1回くらい」とか。それでも、東大やプロでの経験をもとにした理論的な指導やメンタル面での助言は「1つ1つの言葉が重い」と山口安亮監督(34)。この日の三本松戦に備え、松家さんはバッテリーと一緒に相手打者をビデオで徹底分析したという。

 捕手の居石耕二郎主将(3年)は「配球面でたくさんアドバイスをもらった。勝てなかったけど、成長できたと思います」と話した。

 高松高時代は甲子園には届かなかったものの、四国大会4強入りなどエースとして活躍した。コーチとしての初陣は飾れなかったが、「やっぱり高校野球、面白いっすね」と松家コーチ。故郷の後輩たちと一緒に聖地を目指して奮闘を続ける。

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