山本由伸が最多113球の熱投で7回途中2失点!本拠地の空気を変えた!ヨシコールの中で絶体絶命のピンチ切り抜ける カーショーと歓喜のハグ

 「ナ・リーグ・ワイルドカードシリーズ、ドジャース-レッズ」(1日、ロサンゼルス)

 ドジャースの山本由伸投手が先発マウンドに上がり、七回途中2失点で降板。先発投手の責任をしっかりと果たした。今季最多113球の熱投だった。

 ハイライトは六回だった。3連打で無死満塁と絶体絶命のピンチを招いた。ここでヘイズは遊撃へのゴロを放ち、ベッツがバックホームしてフォースアウトに。続くスチュワートの打席ではロートベットが急きょタイムをかけてしまうハプニングに本拠地も騒然となったが、動揺は見られず。最後は外角のカーブで空振り三振を奪い、2死までこぎつけるとスタンドのファンは沸き返った。

 そしてデラクルーズにはカーブから入り、2球目のインサイドは惜しくもボールに。ベンチの大谷も緊張の面持ちで見つける中、3球目はカーブでファウルを打たせて追い込んだ。ここで観客は総立ちとなりタオルを振る異様な雰囲気に。4球目、5球目とファウルとなったが壮大な「ヨシコール」でスタンドが後押し。最後はカーブで空振り三振を奪い、無失点で切り抜けると大歓声でスタンドが揺れた。

 初回にはまさかのシーンが待っていた。2死一塁からヘイズを右飛に打ち取ったかに思われたが、テオスカーが痛恨の落球。本拠地は騒然となり、3アウトでチェンジのはずが一転して2死二、三塁とピンチを背負った。

 スチュワートには2球で追い込みながらも、低めのスプリットを捉えられて一、二塁間を破られてしまった。先制の2点適時打にテオスカーも厳しい表情を浮かべた。さらに二盗を決められて再び得点圏に走者を背負ったが、デラクルーズは空振り三振。傷口を最小限にとどめた。ベンチに戻ると打席に向かう大谷からぽんとお尻をたたかれ励まされた。

 二回はしっかりと三者凡退に抑えた山本。ベンチに戻ると、隣にきたテオスカーが抱きしめて謝罪の意を示した。これには右腕も思わず笑みを浮かべていた。三回も立ち直って2イニング連続の三者凡退に抑えると、直後にベッツが中前適時打を放って1点差へ迫った。

 四回も先頭・ヘイズの打球が足元を襲ったが、二塁・ロハスのポジショニングが抜群で二ゴロに。次打者も二ゴロに打ち取ると、デラクルーズを中飛に仕留めて3イニング連続の三者凡退と圧巻投球を見せた。

 ゲームの流れが一気によくなると、四回裏、キケ&ロハスの連続タイムリーで一気に逆転に成功した。その裏もしっかりと3人で斬り、打者13人連続アウトの快投を演じていた。

 球数が100球に近づく中でも続投した山本。先頭をきっちり打ち取ると、続くベンソンを四球で歩かせた。スタンドからは球審に対してブーイングが沸き起こったが、山本は冷静な表情を崩さず。カーブで見逃し三振に斬った。奪三振は9個目となり、球威も衰えず。150キロ台中盤を常時計測し、フリードルを四球で歩かせたところで降板となった。ロバーツ監督にねぎらわれ、マウンドを降りる際には壮大なスタンディングオベーションがわき起こった。

 ベンチではカーショーとハグをかわし、大谷やスネルも笑顔で出迎えた。トライネンがピンチを切り抜けると、ベンチで拍手を送った山本。しっかりと先発の責任を果たした投球内容だった。

 山本は前日会見で「落ち着いて、目の前の事に集中して」と語っていた。今季は先発の大黒柱としてリーグ2位の防御率をマーク。チーム最多勝を記録し、4年連続の地区優勝に大きく貢献した。

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