大谷翔平 激走サヨナラ生還 投手復帰後初!38戦ぶり盗塁で勝機を呼んだ ロバーツ監督絶賛「賢明な賭けだった」

 9回、決勝のホームを踏む大谷(写真提供・ロイター/アフロ)
 9回、フリーマンの右前打で本塁へ走るドジャース二走の大谷。サヨナラの生還を果たす(共同)
 9回、二盗を決める=共同大谷(共同)
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 「ドジャース5-4ホワイトソックス」(2日、ロサンゼルス)

 ドジャースの大谷翔平投手(30)が本拠地で行われたホワイトソックス戦に「1番・指名打者」で出場。同点の九回に投手復帰後初、38試合ぶりの盗塁となる二盗を成功させ、4番フレディ・フリーマン内野手(35)の右前適時打でサヨナラのホームを踏んだ。この日はドジャース一筋18年のクレイトン・カーショー投手(37)が通算3000奪三振を達成。劇的勝利で史上20人目の偉業に花を添えた。

 本拠地のフィールドに歓喜の叫(さけ)びが響き渡った。九回裏。2点差を追い付き、なおも2死一、二塁の好機。フリーマンが放った右前打で二塁走者の大谷が快足を飛ばして一気にホームイン。ベンチから選手たちが飛び出し、感情を爆発させた。

 今季7度目の劇的勝利。呼び込んだのは大谷だった。2-4で迎えた九回無死満塁の絶好機。二塁へのゴロ打球で懸命に足を伸ばして併殺を阻止し、1点をもぎ取った。2戦連発の期待に応えることはできなかったが、ここで終わらない。ベッツの左犠飛で同点になった後、2つのけん制球をかいくぐり、鮮やかに二盗を成功させた。

 5月20日のダイヤモンドバックス戦以来、実に38試合ぶりとなる盗塁。投手復帰のタイミングで“封印”していた足技を勝負どころで披露した。

 「いかにセーフになるかというよりかは、しっかりとリスクを考えて、アウトになる確率が低い中で進塁できるのが理想」

 史上初の「50盗塁-50本塁打」を達成した昨季に大谷が口にした盗塁の極意をこの日も実践した。

 試合後のロバーツ監督は「彼にはグリーンライト(自分の判断で盗塁)を与えている」と大谷自身の判断で走ったことを明かし、「賢明な賭けだった。翔平は素晴らしいスタートを切ったし、いいプレーだった」と称えた。

 勝利への執念を見せた理由はほかにもあった。ドジャース一筋18年のカーショーが六回に史上20人目の通算3000奪三振を記録。ベンチの中でレジェンドとハグと握手を交わし、祝福の言葉を贈った大谷が土壇場で大仕事をやってのけ、偉業に花を添えた。

 試合前に大谷と再会を果たしたエンゼルス時代の監督で、現在はホワイトソックスの選手育成特別補佐を務めるネビン氏は言った。

 「彼ほど注目を集め、なおかつ成功を持続できる選手はほんの一握りしかいない」

 打って、投げて、走ってチームに勝利をもたらす。唯一無二。だから、人々は大谷を「ユニコーン」と呼ぶ。

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