3A前田健太、粘投5回無失点で勝利投手 投球フォーム改良 前回9失点KOの汚名返上 最速148キロ

 「オマハ0ー4アイオワ」(4日、オマハ)

 カブス傘下3Aアイオワ・カブスの前田健太投手(37)がダブルヘッダー第2戦に先発し、5回2安打無失点、与四球2、奪三振3で初勝利を手にした。前回5月29日の登板で二回途中9失点KOの屈辱を晴らす好投で防御率は13・89。75球を投げてストライク42球、ボール33球。最速は148だった。

 中5日の調整でマイナー4度目のマウンドに立った前田は、投球フォームを5月17日の初登板以来となるノーワインドアップで臨んだ。

 過去3登板はいずれも失点している初回。1死から四球を与え、不穏な空気が漂ったが、後続を抑えた。それでも思うような投球ができなかったのか、何度も不満をあらわにする場面があった。

 二回は先頭を145キロ低め直球で見逃し三振を奪う。2死からビデオ判定による四球を与えると、二盗を許し、さらには味方遊撃手の失策で一、三塁のピンチに陥ったが、9番打者を136キロスライダーで中飛に打ち取った。

 三回は1死からメジャー経験のある2番カスティーヨに2ボールからストライクを取りに行ったスライダーを左翼線二塁打。ふたたび、得点圏に走者を背負ったが、後続を抑える粘りの投球でゼロを並べた。

 四回は1三振を含む三者凡退。味方打線から4点の援護を受けた五回は1死から左前打を許したが、左翼手の好返球で二塁アウト。最後はカウント2-2から外角低めスライダーで空振り三振に仕留め、お役御免。球を低めに集め、コーナーを突く本来の投球で4度目の登板で無失点。マイナー初勝利を手にした。

 メジャー10年目の今季の前田は中継ぎの一員として開幕メンバー入り。7登板で防御率7・88と精彩を欠き、5月1日にメジャー40人枠から外され、事実上の戦力外となった。今季年俸1000万ドル(約14億5000万円)はタイガースが負担するため、カブスは前田をメジャーに昇格させた場合、最低保証年俸76万ドル(約1億1000万円)を日割りでし払うことになる。  カブスには元広島の鈴木誠也外野手と、今永昇太投手の日本人コンビが所属。先発陣は今永が5月5日に左太もも裏痛で負傷者リスト入り。23年16勝のスティールが4月にシーズン絶望の左肩手術。日米通算165勝を挙げるなど、先発投手として実績のある前田にとってはメジャー再昇格、先発ローテ入りの大きなチャンスを迎えている。

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