「メッツ－ドジャース」（２３日、ニューヨーク）

　メッツが三回の守備でドジャース・コンフォルトのタッチアップを巡ってチャレンジを行使するも失敗。選手もベンチもルールを把握していなかったと見られる。

　問題の場面は三回１死一、二塁。ベッツが放った右中間への打球を追って中堅・テイラーと右翼・ソトが交錯した。その際、テイラーがいったんキャッチしていたボールがグラブから飛び出す。それでも再びキャッチし直した。

　完全捕球ではなかったため、メッツの選手はベンチにチャレンジを要求。メンドーサ監督も権利を行使した。だが審判の判定は覆らずにセーフ。スタンドからは強烈なブーイングがわき起こった。

　公認野球規則５・０９アウトの項目（１）の原注２で「走者は最初の野手が飛球に触れた瞬間から塁を離れてさしつかえない」とある。つまりテイラーのグラブに飛球があたった時点で走者はタッチアップの権利を有したことになる。

　なかなかないケースだけに、一般的にも知られていないルール。実際にＸでも「一つ勉強になった」「私もこれはアウトだと思った」「キャッチアップじゃなくてタッチアップたる所以が分かったわ」といった書き込みが見られた。