大谷翔平2年連続キングに追い風 球場別本塁打数は左打者最多 ドジャースタジアムってどんな球場?

 今季から大谷翔平投手(29)、山本由伸投手(25)が米大リーグの強豪ドジャースに加わった。それぞれ10年総額7億ドル(約1015億円)、12年総額3億2500万ドル(約465億円)の超大型契約を結び、米国内でも高い注目を集めている。2人が戦う本拠地ドジャースタジアムはどんな特徴を持つ球場なのか。必見のカードはいつ行われるのか。ドジャース戦観戦のポイントを、MLB担当の小林信行記者が解説する。

 昨年7月8日、ドジャースタジアムで行われた前半戦最後の試合。当時エンゼルスの大谷はシーズン最多5万3057人が埋めたスタンドを何度もどよめかせた。七回に右中間席へ飛距離132メートルの豪快な32号2ランを放つなどサイクル安打まで二塁打を残す猛打賞。“敵地”のファンの心を鷲づかみにした。

 今季から大谷、そして山本の本拠地となるドジャースタジアムは5万6000人を収容できるメジャー最大の球場だ。開場は1962年4月10日。レッドソックスのフェンウェイパーク(1912年)、カブスのリグレーフィールド(1914年)に次いでメジャーで3番目に古い。

 両翼はいずれも330フィート(約101メートル)。昨今、独特の形状でレトロ感を前面に押し出すスタイルがトレンドとなっている中、60年代から80年代にかけて流行し、ナ・リーグでは唯一となった左右対称の大型スタジアムとして野球の歴史を今に伝えている。

 中堅最深部は395フィート(約120メートル)あり、外野が広いのが特徴の一つ。ロサンゼルスは日没後の寒暖の差が大きいため、ナイターになると急速に空気が冷え、さらに中堅方向からの風で打球は飛びにくいとされている。

 しかし、昨季のチーム本塁打238本は球場別では4番目に多い。左打者に限れば、直近3シーズンの総数はメジャー最多。ボックス席の拡張でファウルエリアが狭くなるなど打者有利な点も少なくない。今季は打者に専念する大谷にとって2年連続キングへの追い風になる。

 野茂英雄が旋風を巻き起こしたド軍と日本の絆は強い。70年代から80年代には「アイク」の愛称で親しまれた生原昭宏がオマリー会長の補佐としてチームに尽力。また、生原のド軍留学を後押しした巨人顧問の鈴木惣太郎が友好の証しとして贈った高さ約3メートルの石灯ろうが球場の第6駐車場に奉献されている。

 2025年には本拠地開催通算5000試合に到達する歴史的建造物。試合のない日や試合開始前の時間帯には球場ツアーを実施。選手が使用しているロッカーや場内博物館などを見学し、球団の今と昔に触れることができる。

 昨季の本拠地開催試合観客動員数383万7079人、1試合平均4万7371人はメジャー最多。10年連続で1位をキープしている。“ショウタイム”にふさわしいステージ。ドジャースファンの熱狂と興奮はテレビ画面からも感じられるはずだ。

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