大谷翔平の「後払い契約」を金融のプロが解説「大谷は超太っ腹 ドジャースは凄く得した」金利ふまえ現在価値は580億円

 元財務官僚で経済学者の高橋洋一嘉悦大教授が14日、自身のYouTubeチャンネルを配信。大谷翔平選手が米大リーグ、ロサンゼルス・ドジャースと結んだ超大型契約について解説。「大谷さんは超太っ腹」とたたえた。

 大谷はドジャースと総額7億ドル(約1020億円)の契約を結んだが、3%(2000万ドル)を2033年までの10年に支払い、97%(6億8000万ドル)を2034~2043年に「後払い」する契約となっている。

 高橋氏は、金融の専門家として異例ともいえる契約について、「即金でもらうか、分割でもらうかで価値は全然変わる」と解説した。「最初に1000億円もらっていたら、運用していけば利子がたまっていく」と、手元にあるお金が多ければ多いほど、価値があり、「後払いになればなるほど、現在価値は低くなる。運用できないから」とした。

 具体的に「いまはアメリカの長期国債の金利は4%だから、4%で割り引く。すると、1年後にもらう100は、今年は96くらいとみなせる。96が4%運用して100になるからね。これが20年先まである」とコメント。さかのぼって、割り戻した計算すると、「1020億円なんだけど、後払いにしたら、現在価値は580億円。半分なんだ。だからドジャースは物凄く得してる。1020億円って言ってるけど、ほぼ半額で買っているという感じ」と述べた。

 現在、MLBでも後払いの契約は増えているが、「97%はほとんどなく、大体は半分くらい。また無利子にしている大谷さんは超太っ腹」と高橋氏。「大谷さんからしても現役のときはスポンサーとかコマーシャルで収入がたくさんあるでしょ。もらってもしょうが無いんだよね」と推測し「先にもらってもアメリカで課税されたら結構なくなっちゃうから、ハッピー。おそらく日本に帰ってから課税されると、アメリカにいるときより有利になると」と予想した。

 ドジャースとしては、ぜいたく税の課徴金を避けることも可能となり、双方にウインウインという今回のケース。「ドジャースが20年後も払える超優良企業であるからできること。ほかの球団じゃ20年間あるか分からないから無理。超スーパースターと超優良企業の取引」と結論づけた。

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