大谷翔平「勝負どころの見極めは大事」窮地で最速160キロ 3年ぶり100球超の力投

 「エンゼルス3-9ジャイアンツ」(23日、アナハイム)

 エンゼルスの大谷翔平投手(26)が「2番・投手」で今季8度目の投打同時出場。投手では6回、今季最多の105球、6安打1失点、9奪三振、2四球の力投を見せたが、打線の援護なく、4勝目はならなかった。最速160キロ、防御率2・58。打者では3打数無安打2三振。2戦連続ノーヒットで打率は・265。チームは延長十三回の末に敗れ、3連敗を喫した。

 前日のナイター終了時から16時間後にプレーボールを迎えたデーゲーム。メジャー4年目で初めて2登板連続で中5日のマウンドに立った大谷は四回まで毎回走者を背負いながらも無失点。

 「ちょっと体が動きづらいなっていうのは感じてましたけど、投げるのを重ねるうちに、徐々に良くなってきたので、そこも良かったかなと思います」。

 ギアを上げたのは五回だ。1死から甘く入ったカットボールをソロ被弾。さらに二塁打と四球で一、二塁の窮地に立たされたところでさらに腕を振った。

 4番ベルトに対し、カウント0-2からの5球目にこの日最速の160キロを計測。ファウルで粘られたが、最後は7球目159キロ直球でバットに空を切らせ、続くクロフォードを145キロスプリットで連続空振り三振。「トータルで試合をつくる中で全部が全部、全力で投げればいいというわけではないので、勝負どころの見極めというのは大事。あそこは(チームが)勝つ確率を残すために一番重要なところではあったので、絶対に抑えたい場面ではあったかなと思います」。苦しい場面でも冷静さを失うことなく、2試合連続のクオリティースタート(6回以上、3自責以下)を達成した。

 五回終了時の投球数は94。すでに今季最多を更新していたが、六回も続投して三者凡退。最後の打者を156キロ直球で空振り三振に斬り、渾身のガッツポーズで吠えた。

 大谷の100球超えは18年5月5月20日のレイズ戦で110球を投げて以来、約3年ぶり3度目。「暑かったですけど、それなりに回は投げれたのは、ちょっと球数は多かったですけど、良かったかなと思います」と、充実感いっぱいの表情で話した。

 この日は二回を投げ終えた後に初めて審判団から粘着物質使用取り締まりの検査を受けた。要求に応じてグラブと帽子を手渡し、ベルトを外して不正がないことを証明。満面笑みで言葉を交わすなど、和やかな雰囲気の中で行われた。

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