大谷翔平、投打同時出場で6戦連続安打もチームは連敗 五回途中2失点で勝敗つかず

インディアンス戦に先発したエンゼルス・大谷=アナハイム(共同)
インディアンス戦の4回を終え、好プレイの捕手スズキとタッチを交わすエンゼルス・大谷=アナハイム(共同)
インディアンス戦の6回、三塁へのバント安打を決めるエンゼルス・大谷=アナハイム(共同)
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 「エンゼルス2-3インディアンス」(19日、アナハイム)

 エンゼルスの大谷翔平投手(26)が「2番・投手」で4度目の投打同時出場。投手としては五回途中5安打2失点、与四球2、奪三振5で2勝目ならず。降板後はダブルスイッチで右翼の守備に入り、前回11日の登板に続いて三刀流を実現させた。打者では六回まで出場し、3打数1安打で6戦連続安打。チームは2連敗。

 11日のアストロズ戦に続き、指名打者を解除してリアル二刀流で出場した大谷。初回のマウンドは2者連続三振で好スタートを切ったかに思えたが、3番ラミレスにフルカウントから投じた137キロスプリットを二塁内野安打にされる。続くレイエスの初球に二盗を許すと、カウント2-2から甘く入ったスライダーが左翼線二塁打となり、先制点を与える。5番ネイラーへの2球目のスプリットが暴投になり、2死三塁となったが、一ゴロに仕留めて最少失点で切り抜けた。

 初回に費やした球数は25球。しかし、球速は通常よりも下。最速163キロの直球は最速151キロでそのほとんどが140キロ台だった。スライダー、スプリットの変化球も8~10キロ遅かった。これには地元紙オレンジカウンティレジスターのフレッチャー記者も気になったよううで、自身のツイッターで「オオタニの球速がかなり落ちている。何が起こっているのかわからない…」と心配した。

 二回の投球は1死から四球で走者を背負ったが、8、9番を連続三振。このイニングでは15球を投じたが、ここまで最速は148キロにとどまっている。

 三回は7球で初の三者凡退。先頭への初球に143キロの直球を投じた後はスプリットとカットボール気味のスライダーを駆使して3人で片付けた。

 エンゼルス打線は4戦ぶりに戦列に復帰した9番フレッチャーが1点を追う三回2死から三塁打で口火を切り、イグレシアスが左翼線へ適時二塁打で同点にする。初回の打席三直に倒れている大谷はフルカウントから甘く入った142キロカットボールを強振。時速177キロの痛烈な打球を放ったが、打球は中堅手の正面だった。

 1-1の四回のマウンドは先頭の4番レイエスに左翼線二塁打。カウント1-1から132キロスプリットをとらえられ、得点圏に走者を置くも後続を見逃し三振に仕留め、暴投になりかけた投球を捕手スズキが好判断で三塁へ送球してピンチの芽を摘む。7番H・ラミレスを遊ゴロに仕留めて無失点に抑えた。

 大谷の粘投に応えるかのように四回に4番ウォルシュが勝ち越し8号ソロ。しかし、五回の投球で8番バウアーズに甘く入った146キロ直球を中越え被弾し、追いつかれる。2死から四球を与えたところで降板を告げられた。マドン監督と一緒にベンチを出た水原通訳から外野手用グラブを受け取ると、そのまま右翼の守備位置へ。11日に続いて三刀流を実現させた。

 1点を追う六回の打席。先頭の大谷が初球で本拠地をどよめかせた。内野手全体が右へ寄るシフトでがら空きになった三塁側へ打球を転がした。4月26日のレンジャーズ戦でも使ったシフト破りのバント安打。楽々と一塁を駆け抜け、6試合連続安打とした。大リーグ公式サイトによると、一塁までのスピードは秒速9・11メートル。メジャー平均8・22メートルを大きく上回る俊足を披露した。

 次打者レンドンの2球目には果敢に走った。しかし、捕手から絶妙な送球にタッチアウト。二塁に到達した大谷は声を上げ、右手を振って「違う、違う」と身ぶりで異議を唱え、エンゼルスベンチもチャレンジ権を行使したが、判定は覆らず。悔しさをにじませながらベンチに戻った。

 ここで大谷はお役御免。マドン監督は「2番・右翼」の大谷の場所に投手を入れるダブルスイッチで三刀流をベンチへ下げた。チームはそのまま1点差を敗れ、借金は今季最多タイの6となった。

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