「レッドソックス５－６エンゼルス」（１６日、ボストン）

　エンゼルスの大谷翔平投手（２６）はボストンでのレッドソックス戦に「３番・指名打者」でフル出場し、４－５の九回２死で逆転の１２号２ランを放った。２試合ぶりの本塁打で、メジャートップに並んだ。

　右こぶしを突き上げて一塁を回った。三塁の手前では２度、手を叩いて喜びを爆発させた。１点を追う九回２死一塁。崖っぷちの状態だったが、大谷は守護神バーンズの初球、内寄り１５６キロ直球を逃がさなかった。

　「（バットの）真芯のスピンの利いた打球ではなかった。（ヘッドの）返しが早かったのでフック気味の打球かなと思ってます」

　打球は本塁から９２メートル先に立つ右翼ポール『ペスキーズ・ポール』を巻いた。「切れないでほしい、残ってほしいなと（いう思いで）見てました」。起死回生の一打は右翼席に着弾。「メジャーに来て一番重要な場面で打った本塁打？」の問いに「そうだと思いますね、はい」とうなずいた。

　前日までチームは４連敗中で、マドン監督はその４試合で計５得点の打線の組み換えに着手。開幕から定位置だった２番大谷と３番トラウトの打順を入れ替えた。大谷は七回までの４打席は無安打だったが、トラウトを一塁に置いた九回に大仕事。チームの連敗阻止に貢献し、「すごい大きいと思います」と満足感を漂わせた。

　１２号は元本塁打王ジャッジ（ヤンキース）らと並んでメジャー１位。タイトル争いをしていることには「まだ１０本ちょっとなので」と意に介さず。直近７試合の打率・２０７。「打撃の調子もすごく絶好調だという感じではないので、微調整を繰り返しながらもっともっと上げていけるように頑張っていきたい」と引き締めた。