大谷、右腕に150キロ死球で絶叫 今季初2盗塁も初の2戦連続無安打 ゼロ封負け

マリナーズ戦の1回、死球を受けうずくまるエンゼルス・大谷(左から3人目)=シアトル(共同)
マリナーズ戦の1回、三盗を決めるエンゼルス・大谷=シアトル(共同)
マリナーズ戦で1回の攻撃を終え、ベンチで右肘付近を気にするそぶりを見せるエンゼルス・大谷=シアトル(共同)
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 「マリナーズ2-0エンゼルス」(2日、シアトル)

 エンゼルスの大谷翔平投手(26)が「2番・指名打者」で出場し、3打数無安打1死球、2盗塁。今季初の2戦連続ノーヒットで打率を・263とした。チームは今季初のゼロ封負けで再び、勝率は5割となった。

 「あ゛ーっ!」。大谷の絶叫が敵地フィールドに響き渡った。

 初回1死走者なし。カウント1-2から左腕シェフィールドが投げた150キロ直球が二刀流の右肘の上部を直撃した。当たった場所は右肘に装着している防具に守られていたが、大谷は苦悶の表情を浮かべ、その場にうずくまった。ベンチからマドン監督とトレーナー、水原通訳が駆け寄り、状態を確認。治療を受けることなく、一塁へ向かった。

 塁上では何度も右腕を振ったり、左手で押したりして状態を確かめた大谷。しかし、頭の中はチームの勝利のために何ができるか、を考えていた。次打者トラウトの打席でけん制球を受けた後の初球ですかさず二盗。捕手が送球を諦めたほどの完璧なスタートで今季5盗塁目を記録すると、4番レンドンの2球目に今季初となる三盗に成功。後続が倒れて先制点はならなかったが、塁上で投球動作をするなど、痛みに耐えながらの激走でチームを盛り立てた。

 攻守交代後に一度はベンチ裏に姿を消したが、約10分後にベンチに戻った大谷。自身の打席を待つ間に50回以上も右腕の曲げ伸ばしを繰り返すなどして、最善の状態を保つことに努めた。

 三回の第2打席は二ゴロ失策。打席に入る直前に右腕を回し、初球の内寄り低めのスライダーをファウルにした後、148キロシンカーを鋭くはじき返し、二塁のエラーを誘う。トラウトの四球で二塁に進み、レンドンの右飛で三進したが、ここまであと1本が出なかった。

 敵地スタンドがどよめいたのは、1点を追う五回の打席だ。初球、抜けた129キロスライダーが頭部を襲った。上半身を反って投球をかわした大谷は続く高めの145キロシンカーをファウルにし、内角高めのスライダーを打ち上げて遊飛に倒れた。

 2点を追う七回2死二塁の第4打席は二ゴロ。4月30日の対戦で二ゴロに封じられた中継ぎ左腕ミシェビッチの初球、内角145キロカットボールを積極的に打ったが、時速167キロの打球はシフトを敷いて一、二塁間を守る野手の正面だった。

 エンゼルスは前日の試合で2打席連発を含む4打数4安打4打点と爆発した5番ウォルシュが2つの併殺打を記録するなど、好機を生かせず。今季初のゼロ封負けで6回2失点の先発バンディを援護できなかった。

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