サイン盗みのアストロズに厳罰 球団オーナーは監督とGMを解任「白紙の状態から前進する」

 米大リーグ機構(MLB)は13日(日本時間14日)、アストロズにサイン盗みの事実があったとして、チームに対して今年と来年のドラフト1巡目、2巡目指名権のはく奪、史上最高額となる500万ドル(約5億5000万円)の罰金、さらに個人に対してはAJ・ヒンチ監督とジェフ・ルノーGMの今季の職務停止の処分を科したと発表した。この発表を受けて球団は同監督と同GMの解任を発表した。

 ロブ・マンフレッドMLBコミッショナーは声明文の中で調査部門が2016年までさかのぼり、23人の現役、元選手を含む68人を事情聴取し、数万件のメールやテキストメッセージ、動画、写真などを精査したことと明かした。

 その結果、アストロズが球団史上初のワールドシリーズ制覇を成し遂げた17年にセンターカメラからのライブ映像をチャレンジ権行使の判断するための映像検証室で解析し、ごみ箱を叩いた音で打席内の選手に伝えていた事実を確認。さらに地区連覇を成し遂げた翌シーズンも、MLBからのメジャー全30球団に向けて電子機器を使ったサイン盗みへの警告を無視して悪行を継続していたことを明らかにした。アストロズのクレイン球団オーナーは関与していなかったという。

 この日のMLBの発表を受けて、アストロズのジム・クレイン球団オーナーはヒン本拠地ミニッツメイドパークで緊急会見を開き、ヒンチ監督とルノーGMの解任を発表。大リーグ公式サイトによると、同オーナーは「私たちは白紙の状態に戻って前に進む必要がある。アストロズは今日の出来事をへてより強い組織になっていきます」と話したという。

 ヒンチ監督のアストロズでの5年間の通算成績は481勝329敗、勝率・594。ワールドチャンピオン1回、地区優勝3回、ポストシーズン4回進出。

 就任1年目の15年は86勝76敗で地区2位となり、ワイルドカードで10年ぶりにチームをポストシーズンに導く。しかし、翌年は同3位でプレーオフ進出を逃した。サイン盗みを実行した17年は球団20年ぶりの100勝超えで16年ぶり地区優勝を果たすと、ワールドシリーズではダルビッシュと前田が所属するドジャースに4勝3敗と競り勝ち、球団初の栄誉を手にした。18年は球団新の103勝でプレーオフはリーグ優勝決定シリーズ敗退。昨季は球団記録を更新する107勝をマークし、2年ぶりの進んだワールドシリーズはナショナルズに3勝4敗で惜敗した。

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