マリナーズ、16戦で37本塁打&123得点 予想裏切る首位快走のわけ

 「マリナーズ6ー10アストロズ」(12日、シアトル)

 菊池雄星投手(27)が所属するマリナーズは同じア・リーグ西地区のライバル、アストロズに序盤で3点をリードしながら投手陣が2本の満塁弾を浴びるなどして敗れ、連勝は6で止まった。しかし、開幕13勝3敗は球団史上最高のスタートで地区首位を堅守。依然として打線は好調で、前日にメジャー記録を更新した、開幕からのチームの連続本塁打試合を16に伸ばし、8試合連続で6得点以上をマークした。

 2日以来、10日ぶりのホームゲーム。地元ファンの前でマリナーズが意地を見せたのは5点を追う九回だ。先頭の8番マーフィーがカウント1-2と追い込まれながら左翼へ今季1号。1点を返し、最後は2死一、二塁の形をつくって勝利への執念を見せた。

 ここまで16試合を消化してチーム37本塁打と123得点はメジャー全30球団の中で最多。打率・292、出塁率・366、OPS・917はいずれもア・リーグ1位の数字だ。16試合のうち14試合で6得点以上。両リーグ最多の17盗塁も得点力アップに直結している。

 「一番の要因は選手たちがストライクゾーンから外れる球を追いかけていないことですね。ゾーンの中の球をしっかり見極めて打っている」。そう話すのはレイカー打撃コーチだ。その一例としてフルカウントの打席の多さを挙げた。チーム全670打席のうち、メジャー最多の20%にあたる136打席がスリーツーカウント。「質の高い打席を実践できているからだと思います。ある決まった選手だけでなく、打線全体でそれができている。相手投手がストライクを投げざるを得ない状況を作り出している」と話す。

 今季のマリナーズ打線は飛球(ラインドライブ含む)の割合が多いのも特徴のひとつ。フライやライナー性の打球の打席が286に対し、ゴロ打球(バント含むは)のそれは159。ゴロ打球/飛球の比率0・55はメジャー最少だ。

 本塁打数だけでなく、三振数も両リーグ最多を記録していることから“フライボール革命”の影響を受けているのは明らか。しかし、同コーチは「選手たちにはラインドライブを心掛けるようにとは言っているが、打球に角度がつくようなスイングをするようにという話はしたことがない」と断言。「最も重要なのは出塁率。アウトの内容が結果的に三振だったとしても、3球で終わったり、ゾーンから外れる球を振ったりしたものでなければ問題ない」と話す。

 戦前の予想に反して開幕13勝3敗は、02年に並ぶ球団史上最高のロケットスタート。その一方で懸念されていたリリーフ陣がこの日、球団12年ぶり3度目となる2本の満塁弾を浴びた。打ち勝つ野球で積み上げた10個の貯金。課題はすでに見えている。守り勝つ野球ができれなければ、01年を最後に遠ざかっているポストシーズンは見えてこない。

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