大谷、来季打者専念濃厚も二刀流継続 東京五輪出場にも意欲

 米大リーグでア・リーグ最優秀新人に輝いたエンゼルスの大谷翔平投手(24)が22日、東京・内幸町の日本記者クラブで米国から帰国後初の会見に臨み「楽しかった」と充実の1年を振り返った。10月の右肘靱帯(じんたい)再建手術により来季は打者に専念するが、現時点での二刀流断念の可能性は完全否定。また、2020年東京五輪出場へも意欲を見せた。

 自信に満ちあふれた表情が充実の1年を物語っていた。昨年11月、メジャー挑戦会見時の250人を上回る312人の報道陣の前で「毎日、球場に行って、グラウンドでプレーするのがすごい楽しかった。1年間(毎日)すごく充実して楽しい1日を過ごせた」。無数のフラッシュを浴びながら、翔平スマイルで答えた。

 「SHO TIME」としてファンを沸かせた今季だが、渡米直後は不安な気持ちに悩まされた。「自分が思っている以上に(メジャーの)技術が進歩していた」。そんな時にイチローのアドバイスが救ってくれたという。「一番経験されてきた方にお話を伺いたいなと。気持ち的にも技術的にもより進歩してシーズンに入っていくことができたので、すごく感謝している」。シーズンでは大リーグ初となる同一シーズン「10試合登板、20本塁打、10盗塁」を記録。二刀流として挑み、かつてイチローも受賞した最優秀新人に輝き「率直にすごいうれしかった」と喜びをかみしめた。

 二刀流で世界一を目指すと公言して渡米した大谷。その夢は継続し鍛錬を重ねる覚悟だ。10月に右肘の靱帯再建手術を受け来季は打者専念が濃厚。質疑では将来、投打どちらかに絞る可能性を問われ「今の時点で全く考えていない」と断言。投球についても「より負担を少なく効率よく投げていければ。(投打を)全体的にレベルを上げていかないと」と話し、二刀流復活を見据えた。

 投手復帰を視野に入れる2年後の東京五輪出場へも意欲を見せる。「日本で開催されることにすごく興味を持ってます。出場してみたいという気持ちがあるのは普通のこと」。今季はチームメートのトラウトらからも技術などを貪欲に吸収した二刀流。「いっぱいスターがいて影響を受けた」。メジャーでの経験を五輪でぶつけ、世界の舞台で二刀流「OHTANI」としての存在感を示す。

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