大谷、元同僚のけん制球に「あんな速いの見たことない」 マーティン「マジか」

レンジャーズ戦の8回、一塁でけん制アウトになるエンゼルス・大谷(下)=アーリントン(共同)
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 「レンジャーズ2ー7エンゼルス」(11日、アーリントン)

 エンゼルスの大谷翔平投手(23)が「8番・指名打者」で出場し、3打数1安打1打点、1四球。打率は・364。二回の打席で先制左前適時打。八回に四球で出塁した際には日本ハム時代の同僚だったクリス・マーティン投手(31)のけん制球で刺された。チームは4連勝で貯金を7とし、ア・リーグ西地区単独首位に立った。

 一塁上で思わず苦笑いを浮かべた。八回に四球で出塁した大谷が、マーティンの素早いけん制モーションに帰塁し切れず、アウトになった。

 「僕は次の塁を積極的に狙いに行く。マーティンはそれを阻止するためにしっかりとけん制を入れる。ごく普通の間合いの中で、ただ、日本ハム時代はあんな速いけん制は見たことがなかったので、ちょっとびっくりしました」

 この日、マーティンから受けたけん制球は4つ。3つ目は一塁塁審のアウトの判定に対し、エンゼルスベンチがチャレンジ権を行使。ビデオ検証の結果、判定は「セーフ」に覆った。微妙なタイミングだったが、試合後の大谷は「一発目に関してはセーフだと理解していた」と自信満々に振り返った。

 帰塁できる確信を得たことでその後もリードの幅は「変えずに行きました。あれはマックスじゃないかなと思ってたので」と大谷。しかし、ファウルを挟んだ後の4つ目のけん制モーションには完全に逆を突かれた。懸命に右手を伸ばしたが、わずかに及ばず。味方ベンチもチャレンジを諦めたほどの完璧なプレー。大谷は「ドンピシャのボールが来てしまった。次回はセーフになれるようなリードを取りながら、なおかつ次の塁を狙っていけたらなと思います」と話した。

 一方のマーティンは「リードが大きかったし、日本でたくさんの盗塁を記録しているし、5-1の展開だったけど、彼なら二塁を狙うと思っていた」。ビデオ検証の末に「セーフ」になったプレーに関しては「きわどいタイミングの場合は普通なら審判の判定どおりになるんだけどね」と納得いかない様子だった。

 ただ、大谷はその後もリードの幅を変えなかったことは意外だったよう。フィールドでは試合に集中するため、相手の顔は見なかったというマーティンは「『おいおい、マジかよ』って感じでビシッと投げたよ」と元同僚を仕留めた瞬間を振り返り、してやったりの表情を見せていた。

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