大谷翔平 「すごい感謝したい」逆転被弾後の快投の裏に捕手の存在

アスレチックス戦の6回を投げ終え、チームメートに迎えられるエンゼルス・大谷=オークランド(共同)
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 「アスレチックス4-7エンゼルス」(1日、オークランド)

 エンゼルスの大谷翔平投手(23)がメジャー初先発し、6回3安打3失点で初勝利を挙げた。オープン戦を含め、渡米後最多となる92球の力投で6三振1四球。最速は100マイル(160キロ)だった。

 味方打線が2点を先制した直後の二回の投球。この日最速の160キロ直球を右前へ運ばれるなど、1死一、二塁のピンチを背負った大谷が7番チャプマンに甘く入ったスライダーをセンター左へ逆転3ランを浴びた。

 敵地に渦巻く歓喜の波に飲み込まれてもおかしくない状況。マウンド上の大谷の心の支えたのは捕手、マルドナドの存在だった。

 「低めのフォーク(スプリット)にすごく反応が良く、1球もそらさずに丁寧に捕球してくれた。そこはすごい感謝したいですし、(気持ちを)切り替えるきっかけにもなった」。

 その言葉どおり、逆転弾の後は追い込んだ場面でスプリットを多投し、六回を投げ切って降板するまで被安打はゼロ。許した走者は四球による1人だけという快投を披露した。

 初回からすべてのイニングの3つ目のアウトはすべてスプリットで奪った。四回に空振り三振を奪った際には右こぶしを握ってガッツポーズ。六回は全8球のうち直球とスプリットが4球ずつ。最後の打者を3球連続で宝刀を抜いて遊飛に打ち取ると、右手で左胸を何度もたたき、感情を爆発させた。

 「勝ちたい。ただそれだけでした。初登板だからっていうのは関係なく、この試合にしっかり勝って次のカードに行きたいなと思ってました」

 エンゼルスは開幕戦を落とした後に3連勝。「個人的にもチームとしてもいいスタートが切れた。今日良かったからと言って次もいいとは限らない。反省するところは反省して次回の投球に生かしたい」。ウイニングボールを手に笑みを浮かべた大谷だったが、その目はすでに明日を見ていた。

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