大谷翔平 12・7ミリのこだわり 年俸36億円同僚の一言でメジャー仕様バットが判明

 トラウトから使用しているバットの質問を受ける大谷(撮影・小林信行)
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 メジャーでの二刀流実現を目指すエンゼルスの大谷翔平投手(23)が日本ハム時代に使用していたバットを0・5インチ(約1・27センチ)短くしてメジャー仕様にしていたことが19日(日本時間20日)、分かった。

 バッテリー組のキャンプ6日目。野手が合流し、チーム全体練習が始まった。大谷の周りに選手たちが集まり、バット談義に花が咲いたのは最後のメニューとなった、状況に応じた打撃の練習中だ。

 26歳にしてMVPを2度獲得しているメジャー最強打者の一人、マイク・トラウト外野手が大谷の使用している黒塗りのバットに興味を示した。実際に手に取り、軽く振って感触を確かめる。ジャスティン・アップトン外野手らも加わり、バットの情報交換が始まった。

 「サイズが俺のやつと同じでした。あれはいいよね。たくさんの選手が34インチ(約86・36センチ)のバットを使ってるけど、俺のは彼と同じ33・5インチ(85・09センチ)。すごくクールだね」

 33・5インチのバット-。練習後に会話の内容を明かしたトラウトが口にした何気ない一言に大谷のメジャー1年目に懸ける思いが詰まっていた。

 実は、大谷が昨季まで使用していたバットの長さは34インチ。メジャー移籍に合わせて0・5インチ(約1・27センチ)短くしていたのだった。考えられる理由は、操作性の重視。バット・コントロールを向上させることで日本の投手より速い球、日本より多いツーシームやカットボールといった小さく動くボールに対応する。目指すのは先発投手と打者の二刀流。チームは打撃専門の指名打者として期待している。1本でも多くヒットを打ち、チームの勝利に貢献したいという大谷の気持ちの表れだった。

 この日の大谷は投手用メニューに従い、投内連係などの基本練習の後、キャンプ2度目のブルペン入りした。フリー打撃登板から中1日のため、球数は20球に制限。直球にカーブとフォークの変化球を交え、「日に日に良くなっているんじゃないかなと思います。一日置きで投げる形はなかなかやってこなかったので不慣れな部分はありますけど、思ったよりもスムーズには入れてると思います」と感触の良さを口にした。

 ブルペン終了後は打者用メニューへ移行。屋内ケージでのトス打撃の後、トラウト、アップトン、カルフーンの正外野手3人と“第4外野手”のヤングのグループに加わり、4日ぶりにフリー打撃を行った。強烈な向かい風の影響で他の4選手が柵越えなしに終わる中、大谷は30スイングで3本のフェンスオーバーを放ってみせた。

 左中間への豪快な一撃に声を上げた今季年俸3400万ドル(約36億3千万円)のスーパースター、トラウトは「アンビリーバブル・パワー」と驚嘆。一方の大谷はレギュラー外野陣との“初競演”に「トラウト選手に限らず、一線級で活躍している選手なんで見習うところはすごく多いんじゃないかなと思います」と刺激を受けた様子だった。

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